柔道3冠
Q.次のうち、柔道3冠を達成しているのはだれでしょう。
1.小川直也
2.篠原信一
3.井上康生
● 答3
五輪、世界選手権、全日本選手権の3つの柔道のタイトルを3冠と呼んでいる。
全日本選手権に挑めるのは日本人のみだから、この言い方は世界的ではない。
だが、東京五輪で柔道が五輪の正式種目となって以来40年。3冠を獲得した選手は僅かである。
3人はいずれも全日本、世界選手権のタイトルは取っている。
小川直也は、全日本選手権は山下泰裕に次ぐ7回の優勝。世界選手権は明大1年の19歳で史上最年少で優勝して以来4回優勝。ところが、全盛期で迎えた1992年バルセロナ五輪95キロ超(当時)決勝でグルジアのハハレイシビリに敗れ銀メダル。96年アトランタでは5位に終わっている。(金メダルはドイエ)。特にハハレイシビリとの一戦は、「一本」というには気の毒な「一本負け」であった。
1999年の世界選手権で100キロ超級と無差別級の2冠を果たした篠原は、00年シドニー五輪決勝でドイエに誤審とも思われる敗れ方をして銀メダルに終わったことは記憶に新しい。
井上康生はご存知シドニー五輪金メダル。
世界選手権も99、01、03と3連覇。
全日本選手権は、01年から3連覇していたが、04年は体重別選手権で決勝で鈴木桂冶に敗れ、2位。
五輪は4年に1回、世界選手権は2年に1回、全日本選手権は毎年開催される。やはり、4年に1回の五輪で金メダルを獲得することは難しい。特に1988年のソウル五輪以降無差別級の廃止以降、最重量級の選手が1人しか出場できなくなり、さらに五輪で勝つことを難しくしている。
一方、全日本選手権は、体重無差別で行われているため、最重量級以外の選手の優勝は極めて少ない。
井上康生はかず少ないその例であるが、ともにバルセロナ五輪金メダルの古賀稔彦、吉田秀彦が過去に準優勝したことがある程度である。
●1977年以降の全日本選手権優勝者
山下泰裕9回(77年~85年)
小川直也7回(89年~93年・95・96年)
篠原信一3回(98年~00年)
井上康生3回(01~03年)
正木嘉美2回(86・87年)
金野潤 2回(94・97年)
鈴木桂治2回(05年)
斎藤仁 1回(88年)
●世界選手権での成績
小川直也
87年(エッセン) 無差別金
89年(ベオグラード)95キロ超金
91年(バルセロナ) 95キロ超銅 無差別金
93年(ハミルトン)無差別銅
95年(幕張) 95キロ超銅
篠原信一
95年(幕張)無差別銅
97年(パリ)無差別銀
99年(バーミンガム)100キロ超金 無差別金
01年(ミュンヘン)100キロ超銅
井上康生
99年(バーミンガム)100キロ金
01年(ミュンヘン)100キロ金
03年(大阪)100キロ金
The comments to this entry are closed.
Comments