アンチドーピング!
Q.ベン・ジョンソンがドーピングにより金メダルを剥奪されたことはあまりに有名ですが、何大会のことでしょう。
1.ロサンゼルス大会 2.ソウル大会 3.バルセロナ大会
こたえ.ソウル大会
衝撃的なニュースが突然来た。
国際陸上連盟IAAFは18日、4年前のシドニー五輪男子4×400㍍リレーでアメリカが獲得した金メダルを剥奪すると発表した。
レースにはドーピング違反が認定されたジェローム・ヤングら4人が出場。マイケル・ジョンソンも一員だった。
この件は、IOCも承認し、1位ナイジェリア、2位ジャマイカ、3位バハマに順位が繰り上がる。
上記の文章は、AP通信の伝えるところを一部変更したものだが、ジェローム・ヤングは準決勝しか走っていないではないか。
決勝のメンバーM・ジョンソン、A・ハリソン、A・ぺティギュー、C・ハリソンの中にドーピング違反者がいればその名前が記事中に出るはずだが、出ていないところをみると決勝のメンバーは、ドーピング違反はない?
ならば、4年も経っての、金メダル剥奪は重すぎるのではないか。
スポーツ界にとってドーピング問題の解決は不可能ともいわれている。
禁止事項に加えられるや否や新たな物質や方法が出現してくるという「いたちごっこ」が続いている。
五輪とドーピングとの最初の関わりは、1952年の冬季オスロ大会。
スピードスケートの選手の更衣室から大量の注射器や薬品が発券され物議を醸した事件がある。
とはいえ、このときは特別の対応策はされなかった。
が、ローマ大会の自転車競技の選手が死亡。以降、対応策が出されるようになり、1968年から五輪の場で薬物等ドーピングが禁止された。
1988年ソウル大会陸上男子100㍍で10.79という驚異的な世界記録を出したベン・ジョンソンの、ドーピングによる金メダル剥奪は五輪史に残る最大級の汚点であるといわれている。
この事件は、選手(ジョンソン)、コーチ(フランシス)、医師(アスタファン)という三位一体によるスポーツ選手と薬物との関与を白日の下に晒した。
そして、不法な薬物処方プログラム開発に伴って、大会期間中の検査が無意味であることも指摘され、その後「抜き打ち検査」が実質的に実施されることになったのである。
現在、サクラメントで、陸上競技の米国代表選考会が開催中である。
米国陸上界は栄養補助食品会社のバルコ社による筋肉増強剤の提供などドーピング問題で大きく揺れている。
シドニー大会の女子100㍍の覇者マリオン・ジョーンズは女子100㍍で5位に終わり、五輪出場権を逃した。走り幅跳びで代表の座を掴むも、200㍍は棄権。
アテネでは走り幅跳びのみの出場を余儀なくされた。
マリオンの夫で男子100㍍の世界記録(10.78)保持者の薬物使用の疑いを正式通告されているティム・モンゴメリーも100㍍は惨敗。アテネには来ない。
ほかにも資格停止になっている大物選手がいる一方、「意図的でない使用」との釈明を調停出することによって資格停止処分は避けられると見ているようで、灰色のまま全米陸上に出場している選手も多い。
●陸上女子の永遠に破られない世界記録
100㍍
世界記録 FG・ジョイナー(米) 10.49 1988年
今季1位 L・ラロワ(BUL) 10.77
今季2位 L・ウイリアムス(米) 10.97
今季3位 L・コランダー(米) 10.97
200㍍
世界記録 FG・ジョイナー(米) 21.34 1988年
今季1位 V・キャンベル(JAM)22.18
今季2位 A・フェリックス(米) 22.28
今季3位 T・ダイアー(米) 22.37
400㍍
世界記録 M・コッホ(旧東独) 47.60 1985年
今季1位 ウイリアムスダーリン(BAH) 49.25
今季2位 A・ゲバラ(MEX) 49.74
今季3位 コトリャロワ(RUS) 49.77
陸上女子の短距離の世界記録を見てみよう。
上の表は女子の陸上世界記録と今季のベスト3である。
100㍍・200㍍・400㍍は永遠に破られることのない世界記録と言われている。
ジョイナーの100・200㍍の世界記録はソウル五輪直前とソウル五輪で出されたもの。
この4年前には全く普通の選手だったジョイナーが、ソウル五輪の年に急激に強くなった。あのド派手な化粧もドーピングによる身体の変化を隠すためともいわれている。また、晩年心臓を患い急死している点もドーピングの噂を否定できないところだ。
100㍍今季1位のラロワの10.77も速いがジョイナーの10.49は驚異といえる。
今の時代、100㍍は11秒切れればメダルの有力候補になる。
マリタ・コッホ。
ある意味この人は東ドイツの完成させた究極のアスリートだったといえる。
400㍍の世界記録を作ったとき既に28歳。10年以上世界のトップで活躍した大選手だ。金メダルはモスクワ大会の400㍍のみだが、間違いなく80年代を代表する女子選手といえる。
東独が68年から88年までに五輪で獲得した金メダルは154個。
日本が五輪初参加以来獲得した金メダル98個(ともに夏季のみ)を大きく上回る。
だが、旧東ドイツの女子選手への薬物投与は明らかになっているところで、有罪になった者も多く出ている。
被害者の選手達は、自分が知らないうちに、ビタミン剤などと言われて禁止薬物を飲まされ、その後遺症に今だに悩まされていると言われている。
コッホが「クロ」であるという話はないが、49秒すら難しい400㍍で47.60を19年前に出したコッホ。
皆さんはどう考えるだろうか。
テニスのS・グラフがジュニア時代に陸上でも才能を高く評価されていながら、テニスを選んだことについて「陸上は今後ドーピングなしで記録を伸ばせるか疑問だった…」と言い辛そうにインタビューに答えていたことがあったことを最後に付け加えておこう。
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