欧州籠球事情 バスケットユーロリーグ
アテネ五輪のバスケットボール男子は、アルゼンチンがイタリアを下して優勝した。
3位決定戦でアメリカに敗れたリトアニアが4位、5位ギリシア、7位スペイン、11位にセルビアモンテネグロが入り、欧州勢の活躍が目立った。
大会直後のスポーツイラストレーテド誌は、次のように書いている。「70年代に自己満足していたアメリカ自動車産業に、日本メーカーが突如目覚ましコールを持ってやって来た。アメリカのバスケットボール界が、今そうしなければならないように、海外との競争から多くを学ばなければならなかった。」
バスケットボールは、1992年のバルセロナ大会にNBAのドリームチームが出場し、圧倒的な強さを示すとともに、世界中のバスケットボール界を変えた。
バルセロナに出場できなかったアルゼンチンが、バルセロナをきっかけに一貫教育を始め、今回金メダルを獲った。
アルゼンチンは、2年前の世界選手権(インディアナポリス)でもアメリカに勝ち2位に入っている。
一方、組織作りの上手い欧州には、NBAやNCAAにも負けない強力なリーグを作った。
欧州バスケットボールリーグ運合(ULEB)はスペイン、フランス、イタリアのプロリーグが中心となって1991年にバルセロナを本部に設立された。
アマチュアや女子も統括する国際バスケットボール違盟(FIBA)とは全く異なる組織で、男子プロバスケットの発展を目指している。
現在15カ国・地域のプロリーグに所属する60チームが加盟し、ユーロリーグ、ULEBカツプの2大会を主催している。
ユーロリーグは、ちょうどサッカーのチャンピオンズリーグのように、各国内リーグとは別に、有力チームが国境を越えて試合を繰り広げている。
FIBAの欧州支部も欧州規模のリーグ戦やカップ戦を行っているが、各国プロリーグがULEBに流れた今、実力差は歴然としている。
ユーロリーグ上位16チームによる試合の平均観客動員数は8189人。試合の模様は世界41カ国で放映されている。
ULEBの年間収入は2300万ユーロ、(29億9000万円)で、ビジネス規模を徐々に拡大している。
4年前のシドニー五輸ではフランスが「ドリームチーム」の米国に次いで2位。
世界選手権ではセルビアモンテネグロ(旧ユーゴスラビア)が2連覇中。
実力が人気を呼び、人気がビジネスチャンスを広げるている。
近いうちに、NBAに対抵抗しうる存在となるのか。
「以前に比べ、欧州とNBAの力の差は縮まりつつある」と多くの人はいう。
しかし多くのトップ選手がNBAに流出しているのも事実だ。
NBA所属の欧州出身者は40人超えた。経済面ではNBAに追いつかない」と語る。実力は近づきつつあるものの、ビジネス規模ではまだNBAにかなわないとの認識がある。
アテネにも出場した女子とは異なり、日本男子の五輪出場は1976年モントリオール大会が最後である。
当時のメンバーは沼田 宏文(松下電器)、北原憲彦(当時日本鋼管)等。
1998年には31年ぶりに世界選手権の出場を果たすが、16か国中14位に終わった。
このときの選手は佐古賢一、高橋マイケル、長谷川誠、折茂武彦、山崎昭史等まれに見る好選手を集めたが、世界の壁は厚かったのである。
2004年アテネ五輪
1.アルゼンチン
2.イタリア
3.アメリカ
4.リトアニア
5.ギリシア
6.プエルトリコ
7.スペイン
8.中国
9.オーストラリア
10.ニュージーランド
11.セルビアモンテネグロ
12.アンゴラ
2002年世界選手権
1.ユーゴスラビア(現セルビアモンテネグロ)
2.アルゼンチン
3.ドイツ
4.ニュージーランド
5.スペイン
6.アメリカ
7.プエルトリコ
8.ブラジル
9.トルコ
10.ロシア
11.アンゴラ
12.中国
13.カナダ
14.ベネズエラ
15.アルジェリア
16.レバノン
2000年シドニー五輪
1.アメリカ
2.フランス
3.リトアニア
4.オーストラリア
5.イタリア
6.ユーゴスラビア
7.カナダ
8.ロシア
9.中国
10.アンゴラ
1998年世界選手権
1.ユーゴスラビア
2.ロシア
3.アメリカ
4.ギリシア
5.スペイン
6.イタリア
7.リトアニア
8.アルゼンチン
9.オーストラリア
10.ブラジル
11.プエルトリコ
12.カナダ
13.ナイジェリア
14.日本
15.セネガル
16.韓国
1996年アトランタ五輪
1.アメリカ
2.ユーゴスラビア
3.リトアニア
4.オーストラリア
5.ギリシア
6.ブラジル
7.クロアチア
8.中国
9.アルゼンチン
10.プエルトリコ
11.アンゴラ
12.韓国
1992年バルセロナ五輪
1.アメリカ
2.クロアチア
3.リトアニア
4.EUN
5.ブラジル
6.オーストラリア
7.ドイツ
8.プエルトリコ
9.スペイン
10.アンゴラ
11.ベネズエラ
12.中国
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