OSAKA 2007 世界陸上概要決まる
2007年に大阪市で開かれる第11回世界陸上選手権の第1回組織委員会が29日、同市内のホテルで開かれ、公式エンブレムなどが発表された。
委員会では大会予算を当初の80億円から93億円に修正した。
収入の内訳は大阪市負担40億円▽入場料など大会収益40億円▽企業などからの助成・寄付金8億円▽国際陸上競技連盟からの用具の支給5億円としている。
期間は8月24日から9月2日、会場は長居陸上競技場を予定している。
▼日本開催は2度目
第1回世界陸上の開催は1983年、フィンランドのヘルシンキ。
ともに片肺に終わったモスクワとロサンゼルス五輪に挟まれた、冷戦はなやかしき頃である。
世界陸上誕生以前、陸上で世界一を決める大会は五輪が唯一無二の大会であった。が、ボイコットの応酬に真の世界一を決める大会をと、望まれて世界陸上が誕生したといわれている。もちろん、80年代は、スポーツイベントが商業主義と蜜月であると誰もが感じ始めた時代でもある。
当初は、4年おきに五輪の前年に、93年以降は、2年おきに奇数年に開催されている。
1991年には東京国立競技場で開催された。
このとき国立競技場は全面的に改修され、コンクリート剥き出しの椅子はプラスチック製になり、記者席が設けられた。また、最寄のJR千駄ヶ谷駅の路線図はアルファベットが併記されるようになった。
●歴代開催都市
1983 ヘルシンキ(フィンランド)
1987 ローマ(イタリア)
1991 東京(日本)
1993 シュツットガルト(ドイツ)
1995 イエテボリ(スウェーデン)
1997 アテネ(ギリシャ)
1999 セビリア(スペイン)
2001 エドモントン(カナダ)
2003 パリ(パリ)
2005 ヘルシンキ(フィンランド)
2007 大阪(日本)
83年のヘルシンキから05年の2度目のヘルシンキまで、10大会の内、8回が欧州の都市で開催(予定含む)されている。
2007年大会には、IAAFのマーケティング上からも、日本に開催の打診があり、五輪招致を逃した大阪市がこれに乗ったのである。
会場となる長居競技場は、サッカーW杯の会場だったことでも知られるが、毎年IAAF主催のグランプリシリーズの会場として、陸上ファンには知られている。
91年の世界陸上東京開催や、99年の世界室内選手権の前橋開催などの日本陸連の取り組みが総合的に評価されての招致成功だったといえよう。
当初、ブダペストとベルリンも高い関心を寄せていたが、実際に2007年大会に立候補した都市は、大阪しかなく、事実上無投票で大阪が信任された。
モナコで開催されたIAAFの評議員会には、ハンマー投げで日本人初のグランプリ優勝を果たした室伏広治と森喜朗前首相が招致演説を行った。
▼32億人がテレビ観戦
世界陸上は、五輪、W杯に次ぐテレビ視聴者を集めるスポーツイベントと呼ばれている。
日本では、長い間独占放送してきた日本テレビから97年以降TBSに交代。
現在TBSはオフィシャル放送局も努めている。
▼主な種目の優勝者
〇男子100m
83 ルイス(米国)10.07
87 ルイス(米国)9.93
91 ルイス(米国)9.86
93 クリスティー(英国)9.87
95 ベイリー(カナダ)9.97
97 グリーン(米国)9.86
99 グリーン(米国)9.80
01 グリーン(米国)9.82
03 コリンズ(セントクリストファーネイビス)10.07
〇男子マラソン
83 デキャステラ(豪州)2:10:03
87 ワキウリ(ケニア)2:11:48
91 谷口浩美(日本)2:14:57
93 プラティエス(米国)2:13:57
95 フィス(スペイン)2.11:41
97 アベル(スペイン)2:13:16
99 アベル(スペイン)2:13:36
01 アベラ(エチオピア)2:12:42
03 ガリブ(モロッコ)2:08:42
〇女子マラソン
83 ワイツ(ノルウェー)2:28:09
87 モタ(ポルトガル)2:25:17
91 パンフィル(ポーランド)2:29:53
93 浅利純子(日本)2:30:03
95 マチャド(ポーランド)2:25:39
97 鈴木洋美(日本)2:29:48
99 チョンソンオク(北朝鮮)2:26:59
01 シモン(ルーマニア)2:26:06
03 ヌデレバ(ケニア)2:23:55
〇男子走り幅跳び
83 ルイス(米国)8.55
87 ルイス(米国)8.67
91 パウエル(米国)8.95
(ルイス(米国)8.91)
93 パウエル(米国)8.59
95 ペドロソ(キューバ)8.70
97 ペドロソ(キューバ)8.42
99 キャンカー(スロベニア)8.23
01 ペドロソ(キューバ)8.40
03 フィリップス(米国)8.32
〇男子棒高跳び
83 ブブカ(ソ連)5.70
87 ブブカ(ソ連)5.85
91 ブブカ(ソ連)5.95
93 ブブカ(ウクライナ)6.00
95 ブブカ(ウクライナ)5.92
97 ブブカ(ウクライナ)6.01
99 タラソフ(ロシア)6.02
01 マルコフ(ロシア)6.05
03 ジビリスコ(イタリア)5.90
上の表は主な種目の優勝者の一覧である。
世界陸上は20年の歴史しかないが、この表だけでも世界情勢の変化の一端が見える。
棒高跳びのブブカは、当初はソ連代表選手、ソ連崩壊後はウクライナの代表で出場している。
さらに92年のバルセロナ五輪時には、EUN(独立国家共同体)の所属であった。
ヘルシンキ大会、ローマ大会の当時は、ドイツはまだ東西に分かれていたが、90年に東西統一。東京大会からは「ドイツ」になった。
▼大阪は暑い
男子マラソンのタイムを見ていただきたい。この20年余りの世界陸上、五輪を通して最もタイムが悪かったのは東京大会である。
いわば、日本の夏の気象条件がそれだけ過酷であると言いかえることができる。
大阪大会も8月下旬から9月にかけての開催であるが、東京以上に過酷な気象条件になるだろう。
この東京大会にはカールルイスという陸上界のスーパースターがいた。
彼ほどの高い知名度の選手は今後なかなか出ないだろうといわれている。
ルイスはこの大会100mを世界記録で優勝するが、圧巻だったのは走り幅跳び。
マイクパウエルが世界記録の8.95mを跳ぶも、ルイスも8.91、8.88、8.87と驚異的なジャンプを続け迫る。
金メダルは逃すも負けてなお強しの印象を強くした。
当初は4年おきに開催されていた世界陸上も、現在は2年おき、五輪の前後に開催されている。4年間に3回の世界大会というのは、選手にも酷であり、視聴者の印象も薄くする。
そのジレンマの解決策として「ワイルドカード」という特別出場資格ができている。
世界記録保持者と前大会優勝者に国内選考とは別枠で出場を認めるものである。
米国など、国内予選のレベルが高く、出場辞退をすることを避けようと目的がある。
また、1位60,000ドル、2位30,000ドル、3位20,000ドルとメダリストには賞金が授与されうことになっており、ビッグネームのモチベーションが下がらないようよう考慮されている。
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Comments
2009年大会はベルリン
大阪の次の世界陸上の開催地がベルリン決まった。
対立候補にはスプリト(クロアチア)とバレンシア(スペイン)が
立っていたが、予算と実績で勝るベルリンを選んだ。
http://www.iaaf.org/news/Kind=512/newsId=27957.html
Posted by: Kujiranami | December 06, 2004 at 12:08 PM