世界水泳選手権 開催返上へ
残念なニュースが入ってきた。
この夏、モントリオールで開催予定だった世界水泳選手権が開催返上されるというのだ。
国際水連(FINA)は19日、ドイツのフランクフルトで開いた臨時理事会で、7月に世界選手権を開催する予定だったモントリオール(カナダ)の組織委員会が財政難を解消できなかったため、同地での開催を取りやめることを決めた。
国際水連は各国水連に代替開催地の立候補を求め、2月15日までに新開催地を決定する。昨年五輪を開いたアテネが第1候補に挙がっている。(共同)
世界水泳選手権は、1973年から開催されている大会である。
陸上同様、五輪こそが世界一を決める大会との認識があったため、その始まり比較的は新しい。
競泳、シンクロ、水球を含む大掛かりな大会でもある。
05年の大会がモントリオールになると決まったとき、76年五輪のメインプールに再会できると、少しうれしかったのだが、その機会はなくなってしまった。
大会公式サイトをみても、華やかなページは既になく、開催返上の内容が短く書かれているに過ぎなかった。
●過去の世界水泳開催都市と日本人メダリスト
1973 ベオグラード 田口信教100平銅200平銅、青木まゆみ100バタ銅
1975 カリ(コロンビア)
1978 西ベルリン(西ドイツ=当時)
1982 グアヤキル(エクアドル)
1986 マドリード
1991 パース 千葉すず400自銅、司東理恵200バタ銀
1994 ローマ
1998 パース 中村真衣100背銀200背銅、青山綾里100バタ銀、女子MR銅
2001 福岡 山野井智広50自銅、女子800R銅、北島康介100平銅200平銅、大西順子100バタ銅
2003 バルセロナ 男子400MR銅、稲田法子50背銅、中西悠子200バタ銅、山本貴司200バタ銀、北島康介100平金200平金、
2005 モントリオール→?
第1回の世界水泳は、旧ユーゴスラビアのベオグラードで開催された。
前年のミュンヘン五輪で金メダルを獲った田口信教氏が100㍍、200㍍平泳ぎの2種目で3位、青木まゆみ氏が100㍍バタフライで3位。
青木さんはこの大会で引退を発表している。
その後、長い低迷期に入る日本競泳陣は、五輪同様世界水泳でも全くメダルに手が届かない。
長い空白を破ったのは91年のパース大会、近大付属高校に通っていた千葉すずである。
南半球オーストラリアの競泳シーズンに合わせた大会は1月に開幕。
400㍍自由形で3位。五輪、世界水泳を通じて初の女子自由形のメダリストになった。
98年のパース大会では中村真衣が登場、01年にはアジアで初めて福岡で開催、03年には北島康介の2個の金メダルを含む史上最多の6個のメダルを獲得。翌年のアテネ五輪の活躍の兆しが伺えていた。
05年の今年は、五輪の翌年であり、若手の台頭と、自由形選手の奮起が期待されていた。
果たしてどこで代替開催はどの都市になるのだろうか。
個人的には、98年のアジア大会のホスト、バンコクの観衆が非常に良かったので、バンコクが手を挙げないかなあと思うが。
もうひとつ世界選手権に関する話題を。こちらも財政難のようで。
日本バスケットボール協会は19日の理事会で、財政難の恐れが指摘される 2006年男子世界選手権(8~9月、さいたまスーパーアリーナほか)の予算を 確保するため、全国の登録者から協力金を募る方針を決めた。
2月6日の臨時評議員会に提案するが、反発も予想される。
日本協会によると、大会の総予算は約24億円。しかし、収入の柱となる入場料で 不透明な部分が多い上、当面の運転資金の調達も迫られている。
このため、個人登録者約59万5000人と登録チーム約3万2000に対し、 それぞれ1年分の登録料に相当する額を負担してもらう案が浮上したという。
試算ではすべての個人とチームが支払いに応じれば、総額は約4億円になるとしている。(毎日新聞)
二転三転 やっぱりモントリオール開催へ
国際水連は10日、ドイツのフランクフルトで臨時理事会を開き、世界選手権のモントリオール(カナダ)開催取りやめ決議を撤回して、7月17-31日にモントリオールで行うことを決めた。 カナダ政府やモントリオール市からの資金援助が得られるなど契約通りの大会を実施できる見通しが立った。
開催が白紙になったために、組織委の実務のトップが非難を浴びて自殺する悲劇も起こった。
(共同)
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