日本代表決定 世界水泳
この週末横浜国際プールで開催された日本選手権がその選考大会となり、この夏カナダのモントリオールで開催される世界水泳選手権の日本代表35名(競泳のみ)が決定した。
1976年のモントリオール五輪で使われたオリンピックプールが使われる。
コルネリア・エンダーをはじめとする東ドイツ女子チームが圧倒的な強さを見せつけた会場であり、4年前の金メダリスト田口信教が敗れ去った懐かしいプールだ。
モントリオール市は北米唯一の仏語圏ケベック州に属し、五輪当時、場内アナウンスも英語と仏語が交互に流れた。なじみのない仏語の響きがおしゃれに聴こえたことをよく憶えている。
世界水泳選手権は2年おき、五輪イヤーの前後に開催されている。
いわば4年間のスパンの中に3回の世界大会がある。
スキー、陸上、柔道、ハンドボールなど主要競技の多くがこのシステムを採っている。
そのため、どうしても五輪の翌年の大会のモチベーションの持っていき方が難しくなる。
良い例が北島康介と中村真衣さらにはM選手であろう。
日本コカコーラと4年4億といわれる所属契約をし、文字通り「プロ選手」となった北島康介。
2冠の五輪後、十分な練習がつめなかったのだろう。
200㍍では3位に沈み、この種目の世界選手権代表を逃した。
一方、今年26歳になるシドニー五輪銀メダルの中村真衣。
女子背泳ぎは好選手が揃い、アテネ五輪代表は落選した。
引退もほのめかしていたが、50㍍で劇的な復活劇を見せてくれた。
新潟県長岡市在住で、ちょうど半年前に起きた中越地震で、10日もプールが使えなかったと聞く。
五輪では実施されない50㍍だけに、モントリオールでは楽しみだ。
そしてもう一人、アテネ五輪でもメダルを獲得したM選手。
昨年9月に行われた埼玉国体の期間中、女性の友達と夜遊びしていたことが写真週刊誌に報じられた。
(このときは未成年だった。夜遊びが問題ではなく、国体期間中ということが問題だった)
そのため今年1月まで活動を自粛を余儀なくされていた彼は、この日本選手権、記録的に低調な中、唯一の日本新記録を出した。(ここまで書くと誰だかわかるじゃないか!)
一部日本水連の役員の「だいぶ(選手)層が厚くなってきた」との感想が伝えられた。
・北島康介を脅かす存在が国内にもいる。
・山本貴司が不在でも男子バタフライで世界選手権派遣基準を100㍍も200㍍も突破した。
ことなどから証明できるかもしれない。が、
・田中雅美引退後、誰も女子平泳ぎの派遣標準記録を超えられない。
・男女とも自由形短距離での派遣標準記録突破はゼロである。
という事実もある。
自由形については、男女の『自由形リレーで北京五輪出場』が現在の目標である。
今回、世界選手権代表として選ばれた選手もリレー要員である。
29年前の同じプール、1976年モントリオール五輪 男子100㍍自由形で米国のジム・モンゴメリーは人類初の50秒を切る49.99を出した。
2005年日本選手権 男子100㍍自由形の細川大輔の優勝タイムは50.47。
ちなみに現在の世界記録は47.84である。
●世界水泳選手権 競泳 日本代表選手
男子(自由形)細川大輔 佐藤久佳 奥村幸大 内田翔
(背泳ぎ)森田智己 宮下純一 中野高
(平泳ぎ)北島康介 今村元気 木村太輔
(バタフライ)高安亮 松田丈志 柴田隆一
(個人メドレー)佐野秀匡 三木二郎 奥出泰史
女子(自由形)山田香 浦部紀衣 山田渥美 上田春佳 柴田亜衣 山田沙知子 貴田裕美
(背泳ぎ)中村真衣 伊藤華英 中村礼子
(平泳ぎ)中村沙耶香 種田恵 田村菜々香
(バタフライ)土肥亜也子 中西悠子 矢野友理江
(個人メドレー)藤野舞子 森下愛子
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