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July 15, 2005

室伏広治 今季は世界30位(改訂版)

もう3週間ほどで世界陸上が開催となる。
アテネ五輪からちょうど1年。ベテラン選手に新たなモチベーションで、というのには少々酷なスケジュールだが、アテネの雪辱を晴らしたい選手、新星の登場に期待したい。
今回の舞台は森と湖の国フィンランド ヘルシンキ。

日本の有力選手が世界の中でどのくらいのランクにあるかまとめてみた。

<男子 棒高跳び>
6.00㍍  ポール・バージェス  豪州
5.90㍍  ブラッド・ウォーカー  米国
5.90㍍  トビー・スティーブンソン  米国
5.87㍍  スティーブン・フッカー  豪州
5.85㍍  ティモシー・マック  米国
5.83㍍  澤野大地  日本

日本選手権で記録なしに終わり、追加の宿題を負わされていた澤野だったが、欧州遠征でも結果を残している。今季の世界ランクは6位。だが、5位でアテネ五輪金メダルのティモシーマックは、全米陸上で敗れ、世界選手権代表を逃しているので事実上澤野の上には4人しかいない。
これは6月4日のパドバ国際陸上(イタリア)の結果だが、ヘルシンキでもこういった結果になることもあるかもしれない。

1. トビー・スティーブンソン アメリカ 5.81
2. 澤野大地 日本 5.71
3. ティム・ロビンガー ドイツ 5.71
4. パトリック・クリスチャンソン スウェーデン 5.61
5. ブラッド・ウォーカー アメリカ 5.61

<女子 走り幅跳び>
7.04㍍  イリーナ・シマギナ  ロシア
6.86㍍ Oksana Udmurtova  ロシア
6.82㍍ ティアナマディソン  米国
    この間11人
6.69㍍  池田久美子  日本
6.69㍍  (花沢真帆)  日本

走り幅跳びの池田久美子は今季世界15位。アテネ五輪は出場できなかった。2001年大会では初出場で決勝進出。今回も決勝進出が目標。
では、日本選手権で池田同様に6.69㍍を跳んだ花岡真帆は、なぜ世界選手権代表になれなかったか?
両選手ともに6.75㍍のA標準を突破できずに、 6.60㍍のB標準しか突破できなかったからだ。

では、標準記録とは・・
五輪、世界選手権などでは、ある一定のレベル以上の選手しか参加出来ないようにするために「標準記録」というボーダーライン(基準)を設定している。誰でもが参加できるようなシステムにしてしまうと、大会適正規模を超える競技者が参加してしまう、また、アメリカの短距離のように上位に特定の国の選手が偏らないように設けられている。
標準記録にはA標準記録とB標準記録があり、A標準記録突破者はひとつの国から3名、B標準記録はひとつの国から1名の参加ができる。

アテネ五輪と今年の世界陸上を比べると、世界陸上の方が、標準記録が厳しく設定されている。例えば男子の走り幅跳びアテネのA標準は8.19㍍、ヘルシンキは8.20㍍、アテネのB標準は8.05㍍、ヘルシンキのB標準は8.10㍍といった具合だ。
ラテントライアングルの一人で国際陸連会長だった故ネビオロ氏は、五輪の陸上を23歳以下に限定し、世界陸上こそ最大最高の陸上の祭典にしたいと考えていた。
いわば、サッカーに倣(なら)おうという発想だった。世界陸上の標準記録を五輪より高く設定してきたのもこの名残りである。
ただし、ネビオロが急死して、この23歳以下というアイディアは消滅している。

<男子 ハンマー投げ>
86.73㍍  イワン・ティホン  ベラルーシ
83.69㍍  Vadim Devyatovskiy  ベラルーシ
81.45㍍  エスレフ・アパク  トルコ
81.00㍍  Andriy Skvaruk  ウクライナ
80.85㍍  Libor Charfreitag  スロバキア
    この間24人
76.47㍍  室伏広治  日本

昨季、室伏広治の五輪前のランキングは82m88でランキング4位だった。1位は84m46を投げた、2003年の世界選手権覇者のティホン。五輪は結果的に室伏が金。ティホンが銀だった。
室伏の自己記録は2003年の84m86。ここのところ自己ベストが出ていないのが気になるところ。
とにかく、95年、97年、99年、01年、03年、05年と6回連続世界陸上出場だそうで、間の96年、00年、04年と3回の五輪を含めて11年間に9回の世界大会出場をしている。金メダル獲得を機会に休養しても良かったのではないか?
柔道の野村忠宏氏のような休養と現役復帰を繰り返す競技人生がもっとあってもよいと思うのだが…。
なおハンマー投げのA標準葉78.65㍍、B標準は74.35㍍。
B標準にぎりぎりしか届いていないのだ。

イワン・ティホンが今年マークした86.73㍍という記録は、セディフ・ユーリー(旧ソ連)が持つ世界記録86.74㍍に迫るものすごい記録だ。
20年くらい前、8カ国陸上(懐かしい)でセディフの投てきを間近に見た時、一人だけ宇宙人が混じっているかと思うくらい凄かったのを覚えている。  

ほかにも末続慎吾、大森輝和についてもまとめてみた。

<男子100㍍>
9.77秒  アサファ・パウエル  ジャマイカ
9.96秒  マークバーンズ  トリニダードトバゴ
9.96秒  ジャスティン・ガトリン  米国
9.99秒  アジズ・ザカリ  ガーナ
9.99秒  ショーン・クロフォード  米国
この間24人
10.15秒  末続慎吾  日本

<男子10000㍍>
26:28.72  ケネニサ・べケレ  エチオピア
26:30.74  Abebe Dinkesa Negera  エチオピア
26:57.27  Sileshi Sihine  エチオピア
27:02.62  Abderrahim Goumri  モロッコ
27:04.45  Bernard Kiprop Kipyego  ケニア
    この間17人
27:41.10  大森輝和  日本

それにしてもアングロ系以外の外国人選手の名前は読み方が難しい。
どなたかアルファベットのままになっている選手名の 読み方を知っている方がいたら教えてほしい。

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