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October 21, 2005

フジテレビは里谷多英の女子モーグル中継せず

▼NHKの受信料不払いがトリノ五輪にも影響
NHKと民放各社は2006年のトリノ冬季五輪の放映権の負担割合をNHK70%、民放30%とすることで合意した。04年のアテネ五輪に比べ、NHKの負担割合は5%減少した。
放送可能な時間を増やしたい民放と高騰する放映権料の負担軽減を進めるNHKの思惑が一致した。一連の不祥事で、不払い増加による受信料の減収に悩むNHKの財政状況も影響した。

日本向けの五輪放映権料は、NHKと民放各社で構成するジャパン・コンソーシアム(JC)が00年シドニー五輪から08年北京五輪までの5大会分について、5億4550万ドル(約632億円)IOCと一括契約している。

▼こんなに時間とって大丈夫?
日本民間放送連盟は20日、来年2月に開かれるトリノ冬季五輪の民放テレビ放送枠を発表した。地上波の放送時間は計約108時間で、前回のソルトレーク五輪より約8時間増えた。
注目種目では、フィギュアスケート男子ショートプログラムとフリーはTBS、ジャンプ団体がフジテレビでそれぞれ生放送される。
話題の里谷多英の勤務先であるフジテレビは、前回ソルトレークシティ五輪では女子モーグルを生中継。里谷と同期入社の「うっちー」こと内田恭子アナウンサーが銅メダル獲得直後の里谷にインタビューをしているが、トリノ五輪で女子モーグルの生中継は日本テレビに譲ることになった。
NHKの放送枠は11月に発表される。

▼低い冬季五輪視聴率
ソルトレークシティー五輪のNHKの平均視聴率は7.0%(関東地区)で、統計を取り始めた札幌以降の冬季五輪で最低だった。
メダル2個に終わった日本選手団の不振が、視聴率にも影響したと五輪後報告されている。

ところが、詳細に分析してみると1世帯当たりの視聴時間は、国外で開催された冬季五輪のなかで過去最高の751分(ビデオリサーチ調べ)。日本選手9人がメダルを獲得した1994年リレハンメル五輪よりも長い。数字で見る限り、実際の視聴者の関心は高いことがわかる。

視聴時間が増えているのに視聴率が落ちたのは、供給が需要を超えたからに他ならない。
長野五輪からそれまでのNHK独占放送から、民放が参入し、延べ放送時間はリレハンメルの約2.6倍となった。つまり、番組が多過ぎたということになる。
そのソルトレークシティーよりもさらに放送時間を増やすというテレビ業界。

世間の関心の的は安藤美姫を中心とする女子フィギュア、上村愛子の女子モーグルくらいだろう。
1992年アルベールビル五輪で誰もが驚いたノルディック複合のような新星の登場が期待される。

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