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November 28, 2005

プロバスケットの光と影 韓国の場合 ~世界バスケ出場24カ国決まる

2006年にさいたま市を中心に開催されるFIBAバスケットボール世界選手権の出場国が11月26日全て決まった。
開催国日本、アテネ五輪金メダルのアルゼンチン、各大陸予選を勝ち抜いた18カ国にワイルドカード(FIBA招待枠)を加えた24カ国だ。

8月から9月にかけて予選を兼ねた大陸選手権の次のような結果だった。
太字が出場国( )は世界ランキングを示す。

●ヨーロッパ選手権 セルビアモンテネグロ9月16日~25日
1.ギリシア(8)
2.ドイツ(13)
3.フランス(10)
4.スペイン(5)
5.リトアニア(4)
6.スロベニア(22)
7.クロアチア
8.ロシア
9.イスラエル、イタリア(6) セルビア・モンテネグロ(2)、トルコ(19)ワイルドカード
13.ボスニア、ブルガリア、ラトビア、ウクライナ

●アジア選手権 カタール9月8日~16日
1.中国(15)
2.レバノン(29)
3.カタール(33)
4.韓国
5.日本(25)開催国
6.イラン
7.ヨルダン
8.サウジアラビア
9.台湾
10.カザフスタン
11.ウズベキスタン
12.インド
13.クウェート
14.インドネシア
15.香港
16.マレーシア

●オセアニア選手権 9月17日~21日 ニュージーランド
1.オーストラリア(9)
2.ニュージーランド(16)

●アメリカ選手権 8月24日~9月4日 ドミニカ共和国
1.ブラジル(14)
2.アルゼンチン(3)アテネ五輪優勝国
3.ベネズエラ(20)
4.アメリカ(1)
5.パナマ(34)
6.ドミニカ共和国
7.プエルトリコ(11)
8.ウルグアイ
9.~10.カナダ・メキシコ

●アフリカ選手権 8月15日~24日 アルジェリア
1.アンゴラ(17)
2.セネガル(28)
3.ナイジェリア(21)
4.アルジェリア
5.中央アフリカ
6.モロッコ
7.マリ
8.チュニジア
9.ガボン
10.コートジボワール
11.モザンビーク
12.南アフリカ

2006年の世界選手権のアジア地区代表は2005年9月、カタールのドーハで行われた。
2006年大会はそれまで16カ国から24カ国へと出場国が増え、それに伴いアジア代表も2カ国から3カ国に増えた。
90年代までのアジアのバスケット界は、中国が圧倒的に強く、次いで韓国という状況が続いていた。
ところが、近年中東勢は、海外からコーチを招聘し、急速に力をつけてきた。2002年世界選手権にも出場したレバノン。2006年アジア大会開催国カタールはもはやアジアの強豪である。
韓国は準決勝で中国に49-93と、あわやダブルスコアかという点差で敗れた。2次予選で完敗したカタールとの3位決定戦では、第3クォーター終了時までは勝っていたにも関わらず、逆転され11点差で敗れた。

韓国バスケットボール界が「プロ化」したのは1997年。
野球やサッカーと同じように財閥などの企業の名を冠したプロチームだ。
おそらくアジアで最もタイトでハードなリーグを戦っている。
2004年のスケジュールはこんな様子だった。
リーグには10チームが参加し、シーズンは11月から4月。
6回戦総当たりで行う。レギュラーシーズンは54試合を消化し、上位6チームによるプレーオフが行われる。

レギュラーシーズンの1位と2位がシードとなっており、プレーオフ1回戦から出場し、優勝するとなるとレギュラーシーズンと合わせて69試合をこなすことになる。
一方、日本のbjリーグのレギュラーシーズンは40試合、JBLは28試合しかない。

2002年釜山アジア大会、中国との決勝で2度の延長の末中国を振り切った底力、韓国はアジア有数の強豪であるのは今も変わらないと思うのだが、所属チームでの活動時間が長くなりすぎているようで、代表の合宿時間があまり採れていないようだ。

代表での活動をすることで、疲労が蓄積され、所属チームにおけるパフォーマンスの低下、ケガの恐れ、その保証の問題、年俸の問題、といった弊害が出ていることは想像に難くない。
プロリーグの誕生は、国内バスケット界を活性化し、それが韓国代表強化に直結するとの思惑があったはずだ。それが逆に働いている現状は日本にとっても他人事ではないはずだ。

●参考リンク
招致失敗 世界バスケットの場合

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