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December 06, 2005

苦悩する船木和喜 COCでも惨敗

ノルディックスキー・ジャンプのコンチネンタルカップ(COC)は5日、フィンランドのロバニエミで個人第2戦(HS100m、K点90m)が行われ、日本勢は15歳の伊藤謙司郎(北海道・下川商高)が239.0点で12位に入ったのが最高だった。伊藤は1回目が91.5m、2回目は94.0m。小山内佳彦(日大)が16位、2回目に進めたのはここまでで竹内拓(飯山ク)が43位。W杯メンバーから外れて格下のコンチネンタル杯に回った長野冬季五輪金メダリストの船木和喜(フィット)は1回目87.0mの43位で、桜井一欽(雪印)65位とともに2回目に進めなかった。 

長野五輪の栄光から8年、船木和喜が苦悩している。
W杯のメンバーから洩れ、格下のコンチネンタルカップで今季の最初の試合を迎えたが、1戦目の35位に続き、2戦目も全くいいところなく、2本目に進めていない。
コンチネンタルカップは若手がポイントを稼いでW杯への昇格をめざす大会で、1980年後半から1990年生まれなんていう選手が参加している。
その中に1975年生まれの30歳、しかも五輪金メダリストが参加している姿は正直痛々しい。

急遽出場した初めてのW杯(プラニッツア)で優勝という離れ業でデビュー。
1998年長野五輪LH個人、団体で2つの金メダル獲得。
1999年ラムソーの世界選手権NH金メダル。97~98ジャンプ週間総合優勝。1998FISスキーフライング選手権大会(オーベルストドルフ)優勝。
ジャンプ界にある5大タイトルの内、4タイトルを若くして獲得している。
5冠の内、手にしていないW杯総合は、最高が2位(97~98年)。通産W杯勝利数15は日本人1位タイ。
笠谷幸生さんを上回る日本ジャンプ史上最も成功した選手であることは誰もが認めているところだけに、その現在の苦悩振りは他人には判りえないものだ。

ところが、W杯に参戦している選手たちも不振が続いている。
リレハンメルで個人第4戦(HS134m、K点120m)を行い、日本勢は岡部孝信(雪印)が124.5m、125mを飛んで245.6点で10位となった。葛西紀明(土屋ホーム)は121.5m、121mの230点で21位。
ヤクブ・ヤンダ(チェコ)が135.5m、131.5mの285.6点で開幕戦以来の2勝目、W杯通算3勝目を挙げた。伊東大貴(土屋ホーム)は1回目38位、東輝(日本空調)は同48位でともに2回目に進めず、山田大起(北野建設)と一戸剛(アインズ)は予選落ちした。

今季はフィンランドから「鳥人」マッチ・ニッカネンらを育て、五輪、世界選手権で計7個の金メダル獲得に貢献したカリ・ユリアンティラ氏をヘッドコーチに招聘した。
五輪まで70日を切った。
果たして日の丸飛行隊(もう死語?)はトリノに間に合うのだろうか。

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