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January 30, 2006

ミッシェル・クワンやっと五輪代表確定、日本と同様に不透明な選考過程

フィギュアスケートのトリノ五輪米国代表に選ばれたミシェル・クワンが27日、当地のリンクで、米国フィギュアスケート連盟による最終審査を受けて合格し、五輪出場が正式に認められた。

アメリカのトリノ五輪の代表選考会は、1月14日まで開催されていた全米選手権でミシェル・クワンを含む男女各3人の代表が決定していた。
アメリカの選考規定では、全米選手権の優勝者は自動的に五輪代表に決定。残りの枠については全米選手権や他の国際大会の順位と内容を選考会議で検討して決めるとなっていた。
ケガにより全米選手権を欠場したクワンは救済措置での五輪出場を申し立てた。

全米選手権ではサーシャ・コーエンが合計199.18点という高得点で初優勝を果たし、2大会連続の五輪代表がまず決定。
女子の残り2代表は選考会議での多数決の結果、全米2位のキンバリー・マイズナーと、救済措置での五輪代表入りを申し立てたクワンが選ばれた。 
右足の故障で全米選手権を欠場したクワンだが、五輪代表に選ばれたものの1月27日までに米国フィギュア協会が復調を確認する必要があったのだ。

全米選手権に出ていないクワンと3位のマイズナーを客観的に比較することは難しいはずだ。これに対し米国フィギュア協会の役員は「メダルをねらう上でクワンの方がベター」と説明していた。

この多数決の結果について協会は「機密事項」として明らかにすることを拒んでいたものの、マスコミの追及で、最終的に投票した23人のうち3人がクワンを選ぶことに反対としていたことが明らかになっている。

マスコミはクワンが選ばれたことを受けて、25歳のクワンは全盛期を過ぎたとして疑問の声も上げた。
中でもニューヨーク・タイムズは、新しい採点方法では上位は望めないとした上で「クワンが優雅な幕引きを五輪でもくろんでいるとしたら、かえって彼女の伝説を汚すことにならないだろうか」と辛辣に書いている。

全米3位でクワンに敗れた格好のエミリー・ヒューズは、2002年ソルトレークシティー五輪で金メダルを獲得したサラ・ヒューズの妹である。洋の東西を問わず姉妹選手が多いが、実績のないエミリー・ヒューズが全米選手権に懸けていたことも事実で、落胆は大きかったようだ。
一方、クワンも1994年のリレハンメル五輪前の全米選手権では2位に入りながら、殴打事件で同選手権を欠場したナンシー・ケリガンの代表入りでリレハンメル五輪出場がならなかった経験をしている。

日米ともに女子フィギュアの五輪選考はもめた訳だ。
選考過程の透明性を確保しなかった競技団体、安藤美姫、ミッシェル・クワンともトリノ五輪での奮起が求められる。

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