開会式の視聴率は5%いかないだろう、最終聖火ランナーはやっぱりトンバがいいな
第20回冬季五輪トリノ大会は、10日午後8時(日本時間11日午前4時)からコムナーレ競技場で開会式が行われる。ギリシャを巡った後、昨年12月8日にローマをスタートした聖火は約2カ月にわたってイタリア国内を中心にリレーされ、9日午前にトリノ入り。開幕を告げる聖火台への点火を待つばかりとなった。(時事通信)正確な数字の残っている1972年札幌五輪以降の冬季五輪開会式の視聴率を高い順に並べてみた。(ビデオリサーチ社より)
●札幌五輪以降冬季五輪開会式視聴率 (生中継のみ)
1998年 長野五輪 35.8% 土曜11:00~
1972年 札幌五輪 24.8% 木曜10:05~
2002年 ソルトレークシティー五輪 19.4% 土曜10:55~
1984年 サラエボ五輪 17.2% 水曜22:15~
1994年 リレハンメル五輪 16.9% 土曜23:58~
1976年 インスブルック五輪 15.5% 水曜22:15~
1992年 アルベールビル五輪 5.0% 土曜0:50~
1988年 カルガリー五輪 2.5% 日曜5:00~
1980年 レークプラシッド五輪 0.7% 水曜4:25~
2006年 トリノ五輪 ? 土曜4:00~
長野五輪が圧倒的に高い数字を残している。これは2時間以上の長丁場ながら、土曜日の11時からという比較的見やすい時間だったため、異例の高視聴率となった。
地元の長野地区では60.6%という数字が残っており、視聴していない人は開会式会場に出かけていたか、反対運動(この期に及んで)をしていたという。
長野に続いて、やはり地元開催だった札幌五輪が24.8%。
この当時、冬季五輪は現在のように17日間も開催されておらず、12日間。
木曜日に開会式をして次の次の週末に閉会式というスケジュールで行われていた。
海外の冬季五輪の開会式では、土曜日の昼間だったソルトレークシティー五輪、平日ながら22時から23時台に中継番組がはじまったサラエボ、リレハンメル、インスブルック五輪の視聴率が2桁の数字を残している。
今回のトリノ五輪の開会式は、現地の20時(日本時間早朝4時)からという最も視聴率のとれなさそうな時間に予定されている。
過去の例を見るとカルガリー五輪 日曜5:00~、レークプラシッド五輪 水曜4:25~に近い時間だ。それぞれ視聴率は2.5%と0.7%。かなりさびしい数字が残っている。
それからすると、トリノ五輪開会式はよくて5%、悪ければ1~2%ということもあるだろう。
録画放送があるんだし、競技と異なりどうしても生中継にこだわる必要はないという考えもわかる。
2006年の冬季五輪の開催地が決定したのは1999年6月 ソウルの新羅ホテルで開催されたIOC総会だった。
実は、この時期IOCは、2002年ソルトレークシティー五輪の招致不正疑惑に端を発し、数多くのスキャンダルに揺さぶられていた。
立候補していた都市は、トリノのほか シオン(スイス)、ヘルシンキ(フィンランド)、クラーゲンフルト(オーストリア)、ポプラトタトリ(スロバキア)、ザコパネ(ポーランド)の5都市。招致不正疑惑の直後ということで、シオンとトリノの決選投票に至るまでの投票過程は一切公表されず、決選投票では53-36でトリノがシオンを下し、イタリアに50年ぶりの冬季五輪をもたらした。
シオンは2002年冬季五輪決定の際にも決選投票でソルトレークシティに破れており、下馬評では絶対優勢といわれていた。が、招致疑惑の仕掛け人であるマーク・ホドラー元IOC理事の地元スイスに対する反感、あるいは2004年夏季五輪招致の本命だったローマがアテネに破れた同情票がトリノに回ったといわれている。
なお、シオンは今後絶対に五輪開催には立候補しない、との方針を打ち出しているそうだ。
トリノ招致チームの顔は、アルペンスキーの世界的大スターだった、爆弾男アルベルト・トンバ。
脳天気なまでの、トンバの陽気さにIOC委員たちはオリンピック原点回帰の望みを託したともいわれている。
やっぱり、最終聖火ランナーはトンバがいい。
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