仙台スタジアム命名権売却でユアテックスタジアム仙台に
仙台市は31日、サッカーJ2仙台の本拠である仙台スタジアムの命名権(ネーミングライツ)を電気設備工事会社ユアテック(本社・仙台市)に売却することを決めた。契約期間は3年間で契約金は7000万円。スタジアムの新名称は「ユアテックスタジアム仙台」(略称・ユアスタ)とし、3月1日から使用を始める。スタジアムは年間約1億円の赤字となっており、同市は契約金を管理運営費にあてる。
気をつけていただきたいのは、このはなしは仙台スタジアムのことであり、2002W杯で日本がトルコに敗れたスタジアム 宮城スタジアムではない。
仙台スタジアムは収容人数19,694人の球技専用競技場である。
2002W杯の際には、イタリア代表チームが仙台市をキャンプ場にし、ここを練習場とした。
東京スタジアムが2003年から味の素スタジアム。
横浜国際競技場が2005年から日産スタジアム。
千葉市蘇我球技場が竣工してすぐフクダ電子アリーナ。
日本でも命名権が一般化してきているが、最も古い日本国内での大規模スタジアムの命名権売却は(神戸グリーンスタジアム→Yahoo BBスタジアム 04年で終了)である。
命名権はサッカー競技場や野球場の名称に企業の社名や商品名をつけられる権利のことをいう。
70年代に米国で生まれた。施設所有者らは名前をつける権利を売ることで、施設運営費などを稼ぎ出す。
施設を所有する企業や利用企業の社名が球場などについている例は日本でもあるが、命名権ビジネスではまったく関係ない企業の社名がつくところが特徴だ。
現在、命名権によるスポンサー名が付けられている競技場にはこんなところがある。
●野球場
フルキャスト宮城(仙台市) 2億円/2年
インボイスSEIBUドーム(所沢市) 5億円/2年
スカイマークスタジアム(神戸市) 2億円/3年
ヤフードーム(福岡市) 25億円/5年
●球技場
味の素スタジアム(調布市) 12億円/5年
日産スタジアム(横浜市) 23億5,000万円/5年
フクダ電子アリーナ(千葉市) 5億円円/5年半
ユアテックスタジアム仙台(仙台市) 3年/7000万円
2002W杯のときに作られた競技場の維持費はどこも厳しく、日本ハムの本拠地になっている札幌ドームを除くと軒並み赤字運営になっている。
唯一の九州の競技場だった大分総合競技場(愛称ビッグアイ)の命名権は、年額約1億円、5年程度の契約を希望し、昨年11月1日から30日まで募集していたものの、申込期限を過ぎても応募がなかった。
ビッグアイはサッカーのJリーグ1部、大分トリニータの本拠地だが、年間2億円以上の赤字が続き、Jリーグ開幕前の契約を目標に募集を続け、額の引き下げなども検討しているようだ。
また、Jリーグで年間観客動員数1位を誇るアルビレックス新潟のホーム戦を中心に年間100万人の入場者を集めている新潟スタジアム(愛称ビッグスワン)ですら、維持費や人件費がかさみ、04年度は2億4000万円の営業赤字を出している。
このため、新潟県はビッグスワンの命名権を売却すると発表。年間1億2000万円以上で、5年以上の契約を条件とし、大手広告会社数社を通じて企業を募集し、新名称は2006年度から導入としている。
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