2016年夏季オリンピック開催概要計画書提出を前に
先日のエントリーで2016年の五輪招致について福岡市の調査で賛否は五分五分と書いたところ福岡市在住の創難駄クリキンディーズのcapさんから、『福岡五輪、市民の66%が反対、89%が「市民への説明は不十分」KBCの世論調査 』とのTBやのコメントを頂いた。
これや西日本新聞をよく読むと、福岡市のアンケートの実施方法も西日本新聞のそれに関する記事もある種の意図が感じられる。
昨今メディアリテラシーという言葉が頻繁に使われるが、報道をそのまま受け入れるのでなく、そこから自分なりの判断を持てとのご指摘、と理解したい。
さて、筆者は自分の目で日本開催の夏季五輪を見たい、という願望がある。
先のエントリーで紹介した東京都の競技会場案、確かによくできている。
新設の競技場は僅かに2箇所、これ以外は既存の施設か、改修というアイディアだ。
代々木の第一・第二体育館、千駄ヶ谷の東京体育館すら使わないという案に東京近郊に住む人間にとっては高揚感すら覚えてしまう。
ただ、コンパクト五輪のアイディアも仮設競技場のコンセプトも、福岡市が先に出しており、後出しジャンケンのような姑息さも感じる。
そして何よりも、前東京副知事で明大大学院教授の青山氏の掲げるは、東京圏に住む人のためにプラスとなる「インフラ整備のために五輪開催を」という考えを素直に受け入れることはできない。
東京住人のための五輪開催なんて、バンコクが、ニューデリーが、リオデジャネイロが立候補してきたら、蹴散らされるぞ。
ニューデリーが、「インド10億人に五輪運動の普及を」とかリオデジャネイロが「南米大陸に最初の聖火を」とか言い出したら、崇高なIOCの皆さんはそっちに流れることは間違いない。
とはいえ、再度東京五輪を開くことで、日本が何を(特に外に向けて)何ができるかを訴えることは至難だ。
2012年ロンドン五輪開催決定前にブレア首相が出したコメントだって、こんなものだ。
「大会の招致に成功することは、ロンドンそして英国全体にとって良いニュースとなります。すべての国民にこの活動を支えてほしいと思っています。大会の開催を通じて、英国、英国のスポーツ界、英国における若者のスポーツの機会にとってだけでなく、オリンピック運動にとっても永久不変の遺産を築くことができると確信しています。」
トニー・ブレア英国首相
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