男子バスケ 北京までの遠い遠い道程
さいたま市を中心に開催されていた世界バスケットボール選手権は、スペインが決勝で欧州王者ギリシャに70-47で勝利。世界バスケ、五輪を通じて初優勝を果たし、2008年の北京五輪出場権を獲得した。
北京五輪の男子バスケットボールは12カ国で争われる。
1988年のソウル五輪以来のアジア開催となり、中国が開催国としての出場が既に決まっているため、一見日本代表にもチャンスがあるかのように思えるが、実際のところどうなのだろう。
アテネ五輪までは、世界バスケでの順位によって、大陸ごとの割り当てが決まっていたのだが、北京五輪から出場12カ国の地域割りが変わった。
●北京五輪男子バスケット 出場国
開催国 中国
世界バスケ優勝国 スペイン
アフリカ 1
アジア 1
オセアニア 1
(南北)アメリカ 2
欧州 2
世界予選 3
今回からの大きな相違点は大陸別予選で勝ち残れなかった国が、世界予選を経て五輪出場を決めるという点だ。
1976年のモントリオール五輪を最後に、五輪への道が閉ざされているバスケット日本代表、今回も苦戦は免れない。
実は、1936年のベルリン五輪で35-19で勝ってから、日本代表は中国に70年間、公式戦で勝ったことがない。
モントリオール五輪のときは、中国がIOCに復帰以前で、この頃日本はアジアでは強かった。
1979年に中国がIOCに復帰、この年の12月に名古屋で行われたモスクワ五輪のアジア予選の中国との延長戦の死闘は、今も語り草になっている。
北原憲彦氏のフリースローが外れ2点差で中国に惜敗するのだが、これ以降日本は、中国に離されていくどころか、他のアジア諸国にも追い抜かされて行くのだ。
2002年のアジア大会6位、昨年9月のアジア選手権5位が最近のアジアの中での日本の順位だ。中国のいないアジア予選で1位になることも難しいだろう。(実は徳島で行われるのだが)
そして、北京五輪世界予選の出場国は12カ国。
アジア2、アフリカ2、アメリカ3、欧州4、オセアニア1 この中のアジア代表に日本が入ったとしても、上位3カ国になることはあり得ない。
1964年の東京五輪に際して、各競技団体が整備され、球技には全国リーグ(多くは日本リーグと呼ばれた)が設けられた。
その形態は世界でも稀な実業団と呼ばれる企業アマだった。
それから40余年、日本のスポーツ界(球技)は実業団からプロへの脱皮ができないで、低迷しているのが現状だ。
完全プロ化へのきっかけとなるのが2016年の東京五輪ではないかと思う。
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