注目は小山修加 世界バレーまず女子開幕
今日から日本各地で女子バレーボールの世界選手権が開幕する。
東京メトロ(地下鉄)の改札にも「世界バレー」の文字が躍り、TBSの本気度が伺える。
そもそも世界バレーとは、五輪の前年に4年おきに開催されているワールドカップ(W杯)とは別のものだ。
男女とも24か国が優勝を争うという規模の点で、世界最大のバレーボールの祭典でもある。
1952年に始まり、今回で15回目を迎える世界バレーボールの日本での開催は1998年以来8年ぶりだ。
1977年以来日本で毎回開催されているW杯も含めてなぜバレーボールの国際大会が日本でばかり開催されるのか。
1.日本なら高額な放送権料を払える
2.高視聴率が見込める
3.観客が多い
W杯はフジテレビが独占放送し、世界バレーはTBSが独占放送する。
今回のTBSの負担額は数十億円。
FIVB(国際バレーボール連盟)の予算の内、60%が日本からの放送権料とスポンサーからの収入であるため、主要国際大会の日本独占という歪な状態が続いている。
これについては何度も苦言を呈しているのだが、変わるはずもない。
さて、全日本は2004年アテネ五輪で活躍したメグ・カナこと、栗原恵、大山加奈が故障のため離脱。代わって期待が寄せられているのは、抜群の身体能力を持つ中国からの帰化選手小山修加だ。
来日して18歳からバレーを始めたという26歳だが、全日本への抜てきから半年で「予想以上に伸びた」という逸材だ。
この小山と20歳になった木村沙織に期待したい。
8年前の日本開催の世界バレーを振り返ってみよう。(女子)
ホームアドバンテージを生かせなかったケースとして記憶にとどめておきたい。
予選ラウンドA組に入った日本は、オランダ、ペルー、ケニアに1セットも落とさない完勝で準決勝ラウンドE組に進んだ。
ロシアに1-3、ブラジルに0-3で敗れ、ドミニカ共和国に3-0で勝ち、予選ラウンドから通算3勝2敗で3位となり、決勝ラウンドは5-8位決定戦に回ることになった。
そして予選で勝ったはずのオランダに1-3、クロアチアに0-3で敗れ8位に沈んだのである。
このときのメンバーはセッターが大貫美奈子(173cm)。その対角に満水ひとみ(180)。エースには、大懸郁久美(173)と佐々木みき(182)。センターにはキャプテン多治見麻子(179)、江藤直美(186)、リベロが津雲博子(175)という布陣だった。
表にあるようにかつて全日本女子バレーは80年代までW杯、五輪を含めた3大大会で、1位か2位しか獲ったことがないという名門だった。
ところが身体能力に劣り、戦術も他国に劣るようになっていき、この大会の2年後のシドニー五輪の出場権が獲れず、2002年の世界バレーでは24か国中13位まで堕ちるのである。
そこで担ぎ出された監督が、元男子全日本セッターでモントリオール五輪4位のメンバー柳本晶一氏である。
●世界女子バレー 優勝国と全日本の順位
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