東京苦戦 2016年五輪招致
国際オリンピック委員会(IOC)理事会など一連の会議で各国の五輪関係者が集まっているクウェート市で、2016年夏季五輪招致に名乗りを上げた東京は「厳しい戦いになるだろう」との声が数多く聞かれる。
夏季五輪は08年北京大会、12年ロンドン大会まで開催都市が決まっている。アジアのあるIOC委員は「16年は順番からいって米国で、20年は欧州に戻るだろう。再びアジアに回ってくるのは24年になるのでは」と悲観的な見方をする。
「なぜ今、東京なのか」と問うギラディ委員(イスラエル)は、南米から史上初の五輪開催を目指すリオデジャネイロが鍵を握るとみる。カーニバルで有名なブラジル第2の都市は、来年7月に米州の総合競技大会、パンアメリカン大会を開催する。「この運営で実力を示せば、最有力候補に躍り出る。リオが成功するか、失敗するかだ」と指摘した。
国際スケート連盟(ISU)会長として来日経験豊富なチンクアンタ委員(イタリア)は「東京の高い大会開催能力は誰もが知っている。それを前面に押し出せばいい」と好意的。北京大会の8年後となることにも「市場としてアジアは最も将来性が大きい」と話すが、あくまで少数派だ。(共同通信)
これに対するJOCの見方は、ソルトレークスキャンダルがまだ尾を引き、IOC委員の中に嫌米感情があること、アジアが経済・スポーツでも台頭している今日、北京の8年後に東京五輪があっても不思議ではない、というものだ。
当初16年に落選しても20年を目指すとの意向を示していた東京は現在2020年への再立候補は封印している。
現在74歳の石原都知事は2016年で84歳、2020年は88歳になる。
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