札幌世界ノルディック チケット大幅売れ残り
2月22日に札幌で開幕するノルディックスキー世界選手権のチケットの売れ行きが、思わしくない。大会組織委員会によると、24日時点の集計で総数の30%程度しか売れておらず、目標に遠く及ばない状況。約3億円の販売収入を見込む組織委は「PRが札幌市民に浸透していない」と危機感を募らせている。国際舞台で日本勢の不振が続き、注目・有力選手が少ないことも背景にあるようだ。北欧などに比べ、ノルディック観戦の慣習が根付いていないとも指摘される。大会まで20日余り。組織委は今後、街頭での掲示やテレビ、ラジオを使った宣伝を強化する。知名度が抜群で、大会広報大使を務める元五輪選手の原田雅彦さんにも積極的に登場してもらうという。「経費を捻出し、宣伝に厚みを持たせたい。(札幌名物の)雪祭りでもPRする」と関係者はラストスパートに懸ける。 (時事通信)
札幌は2007年大会の招致成功まで3回の失敗を繰り返した。
1972年の札幌五輪(世界ノルディックを兼ねて開催)以降30余年で、世界ノルディックが欧州大陸を離れるのは僅かに2回目になる。
というのも国際スキー連盟FISと欧州放送連合EBUとは、1999年から2005年までの世界選手権(アルペン、ノルディック)の高額な放映権契約を結び、FISには3億スイスフラン(約250億円)が入って来ていた。EBUにとっては高い視聴率を見込めなければ、スポンサーへの世界選手権番組を売りにくくなる。そのためには欧州での世界選手権開催が前提とされ、札幌招致の壁となっていたのだ。
FISの総会に出席したEBUの代表は札幌では視聴率が獲れないと堂々と指摘したこともあった。
このあたりは自分たち=欧州こそスキーの本場であり、自分たちが勝つためにルール改正をやってのけるFISと同等だ。
事実1998年の長野五輪の視聴率は欧州では低迷していた。
長野五輪のジャンプ競技は日本時間の午前10時開始、これは欧州時間の午後5時にあたる。
23時まで競技があったフィギュアは欧州では午後4時に終了したことになる。
そのため、札幌世界ノルディックのジャンプ競技の開始時間を日本時間の週末の午後6時に設定した。欧州では土曜、日曜の午前10時に競技開始となっている。
●世界ノルディック開催地
2009 リベレツ チェコ
2007 札幌 日本
2005 オーベルストドルフ ドイツ
2003 バルディフィエメ イタリア
2001 ラハティ フィンランド
1999 ラムソー オーストリア
1997 トロンヘイム ノルウェー
1995 サンダーベイ カナダ
1993 ファルン スウェーデン
1991 バルディフィエメ イタリア
1989 ラハティ フィンランド
1987 オーベルストドルフ ドイツ
1985 ゼーフェルト オーストリア
1982 オスロ ノルウェー
1978 ラハティ フィンランド
1974 ファルン スウェーデン
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