都知事選と韓国の動きが東京五輪招致の重要なファクターになっている
現在韓国では3つの国際大会の招致をめざしている
ひとつは2014年冬季五輪 平昌
もうひとつは2014年アジア大会 仁川
そして2011年世界陸上選手権 大邱だ。
2014年アジア大会
2014年のアジア大会に立候補しているのは韓国の仁川、インドのニューデリーの2都市。
4月17日にクウェートで開かれるアジアオリンピック評議会(OCA)総会で開催都市が決定される。
韓国は過去にアジア大会は2回開催している。
1986年ソウル大会
2002年釜山大会
仁川の招致が成功すれば3回目となる。
一方のニューデリーは1951年の第1回大会と、1982年の2回開催し、やはり3回目の開催をめざしている。
仁川側は、ライバル都市のインド・デリーを追い抜くため外交力を総動員している。
3月1日にOCA加盟国に駐在する韓国の在外公館長20人余りを仁川に招き、経済自由区域を中心にした将来の青写真を紹介するとともに、アジア大会の招致に向けた緊密な協力関係の維持を要請している。
2014年冬季五輪
一方、今年の7月に開催都市が決定される2014年冬季五輪は、立候補都市3都市の視察の最中だ。
既に平昌とソチ(ロシア)のIOCの視察は終了した。
平昌は、盧大統領がビデオメッセージを送り、「世界でただひとつ残された分断国家で冬季五輪が開かれたならば、五輪の位置づけをさらに高め、朝鮮半島と北東アジアの平和にもつながる」と述べている。
IOCの評価委員会は平昌に好印象を残している。
現地を調査した猪谷千春IOC評価委員長(IOC副会長)は、「平昌の健闘を願う」と語った。
猪谷氏は、平昌からソチに回り、こちらに対しては「計画通り実現させるには、途方もない努力が必要だ。環境問題、競技場敷地に住む住民たちの処理案なども解決しなければならない」と厳しいコメントをしている。
ただし、好調なロシア経済、政府の強力なバックアップ体制、さらに何と言ってもロシアは屈指のウィンタースポーツ大国であり、観客の眼も肥えていることは強みだ。
現在、IOCは本命のザルツブルクの視察している。
アルペンスキーの強国であり、IOCの欧州票を固めれば当確なのだが、本命が勝てないのが五輪招致の難しいところだ。
2011年世界陸上
2011年の世界陸上選手権に立候補しているのが大邱だ。
2002年のW杯のために作られたスタジアムの有効利用と発想からの招致なのだろうが、大邱で世界陸上をやってもスタジアムが一杯になることはないだろう。
1988年のソウル五輪、2002年の釜山アジア大会、陸上競技は見事なガラガラだった。
バルセロナ五輪マラソン金メダルの黄永祚、アトランタ五輪マラソン銀メダルの李鳳柱の2人は世界的な選手だったが、韓国の陸上のレベルは低すぎる。
大邱のスタジアムを視察した国際陸上競技連盟(IAAF)視察団は「韓国陸上を発展させること以外に、技術的に補完すべき問題はない」と評価している。
2016年東京五輪招致
筆者は、以前から平昌の冬季五輪招致の行方が2016年東京五輪招致の鍵だと主張してきた。
石原都知事の東京五輪招致の本音は「五輪が決まれば国が動かざるをえない。東京の欠点は交通渋滞。五輪を引き金に東京の暮らしがよくなる」と昨日の公開討論会でもつい漏らしたという。
五輪招致賛否アンケートでは黒川紀章氏、吉田万三氏、浅野史郎氏が「×」のパネルを、石原氏だけが「○」のパネルを挙げた。
東京五輪招致が、都知事選挙の行方を左右するファクターになっている。
今後とも目が離せない。
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