朝日新聞記事の誤りを見つけた
昨6月10日の朝日新聞経済欄に「日本の競争力を読み解く スプリンターに学ぶ」というコラムが載った。
日本経済の自信を取り戻すヒントが実力を付けたスプリンターにないか、というはなしだ。
専門外なのだろう、間違いや、勘違いがある。
(前略) 98 年のアジア大会100mで10秒00で優勝した伊東浩司甲南大学准教授は「当時、10秒は日本人には切れないという心理的な壁があった。いまは挑戦しようという土壌が生まれた」と話す。歴史上、10秒を切ったのは54人。うち53人は黒人選手だ。そこにも道が見え始め、末続慎吾選手らが続いている。 日本人には不向きと思われていた短距離走で日本の競争力が増した。男子400mリレーの日本代表記録は06年、単独国のチームでは米、ジャマイカ、英に次いで4位。メダルは射程内にある。(後略)
まず明らかな間違いは伊東浩司准教授が1998年バンコクのアジア大会で優勝したときのタイムで,実際は10秒05。
10秒00は準決勝で出した記録である。
>歴史上、10秒をきったのは54人
改めて確認すると55人のようだ。
2006年末までで53人だったが alter Dix(USA)、Derrick Atkins(BHA)の二人が今季新たに10秒を切っている。
そして、06年の4×100リレーで日本が4位にランキングされているというくだりだが、
2006年度の4×100リレーのランキングは下記のようになる。
①37秒59 United States USA アメリカ代表チーム
②38秒16 Sprint Capitol USA アメリカのクラブチーム
③38秒19 Arkansas TC UND アメリカのクラブチーム 多国籍
④38秒33 United States "Blue" USA アメリカチーム
⑤38秒36 Jamaica JAM ジャマイカ代表チーム
⑥38秒39 Sprint Capitol アメリカのクラブチーム
⑦38秒44 Louisiana State University UND アメリカの大学チーム 多国籍
⑧38秒45 Europe EUR W杯陸上のヨーロッパ代表チーム
(Chambers Dwain, Grant Dwayne, Devonish Marlon, Lewis-Francis Mark)但し全員英国籍
⑨38秒51 Asia ASI W杯陸上のアジア代表チーム
(塚原直貴 末続慎吾 高平慎士 小島茂之)但し全員日本籍
実際には、上位9傑までに日本代表チームは入っていない。
事実上8位はイギリス代表、9位は日本代表であるが、W杯という公式戦である以上、アジア代表はアジア代表で日本代表ではないのだが・・・。
少し補足をすると、黒人外で100m10秒の壁を破っているのはオーストラリアのパトリック・ジョンソン。
オーストラリアの先住民アボリジニの母親、アイルランド系白人の父親を持つ。
アボリジニは黒人系だとする学者もいるようだが・・・。
大学生だった26歳から陸上を始めたという選手だが、自己ベストの9秒93は2003年5月6日に水戸で出した9秒93。
このときに2位になったのは末続慎吾で10秒03。
末続の自己ベストであり、日本歴代3位、日本国内最高記録でもある。
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