アジアで8位 男子バスケットボール
徳島市で開催されていた北京五輪アジア予選を兼ねたバスケットボール男子アジア選手権決勝はイランがレバノンを74-69で破って五輪出場権を獲得した。イランは五輪初出場。
2位のレバノンと3位の韓国は来年7月の世界最終予選への参加資格を得た。
一方の日本はカタールに82-86で敗れ、1993年大会の7位を下回る過去最低の8位に終わった。
2006年に世界選手権を日本で開催し、今年の五輪予選も地元開催。
6大会連続で五輪出場を果たしている中国が開催国のため、アジア枠が事実上2あり、バレーボールほど露骨ではないが 日本男子バスケットにとって北京五輪出場に好条件が揃っていた。
ところが史上最低の8位で大会を終了した。
最大の敗因は強化指針が揺れ動いたことだ。
読売新聞は次のように分析している。
協会は2003年春から、クロアチア人のパブリセヴィッチ監督に男子代表を任せた。彼は当時大学生の竹内兄弟ら若手を発掘し、次世代を担うチームを育てつつあった。
だが杉浦良昭強化部長(アイシン部長)ら強化委員会は監督に主導権が渡るのを嫌い、監督の意向とは別に代表候補を選ぶなど、徐々に両者の溝は深まった。昨年9月、世界選手権の敗戦を受け監督を更迭し、後任に杉浦部長の部下であるアイシン・鈴木監督を代表兼務で据えたが、準備期間が短すぎた上、佐古らベテラン頼りのチーム作りは時計を逆回りさせた感があった。今回重要なカザフ戦で、佐古と青野を「体調に配慮して温存した」結果敗れ、開幕3連勝の勢いを止めたのは象徴的だった。
ほかにもバスケットボール界は混乱が続いている。
昨年の世界選手権の赤字処理などをめぐって日本バスケットボール協会の混迷が続き、臨時評議員会は4月以降4度続けて流会している。
独立プロリーグの“bjリーグ”とJBLの分裂状態も続く。
協会主導での新プロリーグとなるはずだった“JBL”はプロ3チーム+企業チームのセミプロでスタートする。
また、頼みの女子日本代表も韓国に敗れ、北京五輪の出場権は最終予選までお預けになった。
近年のアジアにおける日本代表の実力をまとめてみた。
4年おきのアジア大会のほかに、五輪と世界選手権の予選を兼ねるアジア選手権が2年おきに開催されている。
1998年の北京アジア大会では今回のアジア選手権をも下回るアジア10位というのもある。
このときは31年ぶりに出場した世界選手権(14位)の直後で主力を欠いたメンバーだったっけ?
1995年の福岡ユニバーシアードではアメリカに次いで2位、97年のリヤドのアジア選手権は韓国に次いで2位、前述のように翌年の世界選手権の出場権を手にした。
この勢いでシドニー五輪の出場を果たすか、2002年の世界選手権のさいたま招致に失敗しなければ、状況は変わっていたかもしれない。
●バスケット男子アジア大会結果
2006年ドーハ大会 ①中国②カタール③イラン④ヨルダン⑤韓国⑥日本
2002年釜山大会 ①韓国②中国③カザフスタンフィリピン④⑤北朝鮮⑥日本
1998年バンコク大会 ①韓国②韓国③フィリピン④カザフスタン・・・⑩日本
1994年広島大会 ①中国②韓国③日本
1990年北京大会 ①中国②フィリピン③韓国④日本
1986年ソウル大会 ①中国7勝②韓国③フィリピン④ヨルダン⑤マレーシア⑥日本
●アジア選手権
2007年徳島大会 ①イラン②レバノン③韓国④カザフスタン・・・⑧日本
2005年ドーハ大会 ⑤日本
2003年ハルビン大会 ⑥日本
2001年上海大会 ⑥日本
1999年福岡大会 ⑤日本
1997年リヤド大会 ②日本
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