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October 12, 2007

酷かったソウルオリンピックのボクシング

昨日の「プロボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチ・内藤大助×亀田大毅」戦の平均視聴率は、28.0%だった。
瞬間最高視聴率は判定を伝えた時点の37.5%(いずれも関東地区=ビデオリサーチ調べ)と高かった。
中継したTBSには、試合終了後に「実況や解説が亀田寄りではないか」などのクレームが、電話やメールで約1500件寄せられたという。

五輪でもボクシングのトラブルは多い。
なんといっても1988年 ソウル五輪のボクシングの後味の悪さは五輪史に残る。
その一端を紹介しよう。

ソウル五輪ボクシングバンタム級2回戦、韓国の辺丁一とアレクサンダー・クリストフ(ブルガリア)の試合は4-1でクリストフの判定勝ちとなった。
ところが、韓国コーチがリング内にかけ上がり、ニュージーランド人のレフェリーに激しく抗議し、ついには殴りかかった。
すると他のコーチもこれに加わり、トレーナー、審判を含め約20人でのもみ合いになった。
エキサイトしたリングサイドからはいすも投げ入れられた。

審判氏は警官たちに守られて控室に戻ったが、興奮した韓国人はここまでも追いかけてきた。
騒ぎを大きくしようとしたのか、静めようとしたのか、会場責任者が照明をいきなり消す。
これでこの試合のあとに予定されていた2試合が延期となった。

騒動のあと、審判氏の母国ニュージーランド大使館には抗議電話が殺到。
審判氏は「身の危険を感じた」と、急ぎ金浦空港から帰国してしまった。

韓国の有力二紙はこの騒ぎを社説に取り上げ、「韓国スポーツは惨めなKO負けを喫した。五輪主催国の体面は地に落ちた」(朝鮮日報)、「メダルより重要なものを失う」(韓国日報)と論評した。

なおこの辺丁一はプロ入り後WBC世界バンタム級の王座に就くが、薬師寺保栄に敗れ王座を失っている。


ついでにもうひとつ。
ボクシングのライトミドル級決勝では、プロ転向後にミドル級出身でヘビー級の王座を獲得した史上2人目の選手となる米国のロイ・ジョーンズ・ジュニアと韓国の朴時憲が対戦した。

2度のダウンを奪うなどジョーンズが圧倒し、誰もがジョーンズの勝利を疑わなかったにもかかわらず判定(3-2)で敗れ、五輪史に残る判定疑惑事件となった。

この事件をきっかけとして、アマチュアボクシングのジャッジシステムが完全に変更されるようになるのだが、翌年この試合の審判5人のうち3人が韓国に買収されていたことが、国際アマチュアボクシング連盟(AIBA)が開いた会議で暴露されている。

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Comments

ソウルオリンピックのボクシングよく覚えています。
当時僕は真っ赤っかの学生でしたが、この事件を機に朝日や学校の先生、韓国中国の言っていることに疑問を持つようになりました。
僕にとっても記念すべき事件なんですが、
>翌年この試合の審判5人のうち3人が韓国に買収されていたことが、国際アマチュアボクシング連盟(AIBA)が開いた会議で暴露されている。
ってことは知りませんでした。
自分の感覚が正しかったことを確認できてよかった(笑)

Posted by: やぎ | October 13, 2007 at 04:37 PM

>翌年この試合の審判5人のうち3人が韓国に買収されていたことが、暴露されている。

この件はどの新聞でもベタ記事でしか報道されていないんですよ。
どこかから圧力がかかったか、韓国に遠慮したのか、詳細は不明なんですけどね。

Posted by: 管理人 | October 13, 2007 at 11:50 PM

その2年前のソウルアジア大会のボクシング競技で、たしか韓国は全階級制覇をしてたんじゃなかったでしたっけ? 

でも、その時もすべてが完勝だったわけではなく、既に審判の買収が取り沙汰されていました。とにかく、この大会は、韓国選手からすれば、互角に戦っていればすべて勝ち、という認識だったと言って良いと思います。

その2年後のオリンピック。やはり互角かそれに近い感じなら、勝てると思っていたんでしょうね。辺丁一もそう思っていたに違いない。でも、試合内容は、まあいいところだけど、ちょっと負けというところでしょう。でも、そんなので負けにされると思ってなかったんでしょうね。その後のことは、管理人さんのおっしゃるとおりで、まあ最悪でしたね。しかし、採点は5人のジャッジによって行われるので、それに加わらないレフェリーに八つ当たりしてもしょうがないと思うんですがね(笑)。

アマボクシングの今の採点法だけど、あれはあんまり好きじゃないなあ。プロの場合、ポイントの基準は、有効打、リングジェネラルシップ(試合を支配しているかどうか)、攻勢点、攻撃につながる防御、という順番です。あの採点法(5人の審判のうち3人以上が有効打と認めれば1ポイント)では、リングジェネラルシップ以下のポイントは評価できなくなってしまう。

でも、まあロイ・ジョーンズ・ジュニアのようなことはなくなるでしょうね。

採点で思い出すのは、メキシコ大会で銅メダルだった森岡栄治ですね。準決勝のソ連のソコロフ戦は、子供ながらに勝ったと思ったです。1ラウンドは互角、2ラウンドはわずかに優勢、3ラウンドは明確に優勢でしたから。あれを負けにされるためには、1ラウンドがソコロフ、2ラウンドが互角、3ラウンドが森岡だけど、2ラウンドをソコロフに振ったジャッジが3人いた、くらいのところでしょう。

手許に何も資料はないけれど、あの時のジャッジの国別構成が、ルーマニア、ユーゴスラビア、チェコとか東欧圏ばかりだったように思います。何も言わず、黙ってリングを降りていった森岡の姿はまだ思い浮かびます。大立ち回りした辺丁一とは大違いでした。

その後、日本はボクシングで好成績を残せません。メダルは、遠い夢になってしまいました。どこかに有望選手はいないですかね。

Posted by: でいのしん | October 17, 2007 at 12:46 AM

でいのしん様

詳細な知識、脱帽です。

>韓国は全階級制覇をしてたんじゃなかったでしたっけ? 

これは記憶にありませんでした。
アジア大会とはいえ驚異ですね。
確かに審判の判定については微妙なものもあった筈ですが。

ソウルアジア大会、五輪と両方制した唯一の選手が金光善ですね。

Posted by: 管理人 | October 17, 2007 at 10:55 AM

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