UMBRO杯を覚えていますか?
米スポーツ用品最大手のナイキは23日、英同業のアンブロを買収することで合意したと発表した。買収額は5億8200万ドル(約660億円)。アンブロ・ブランドはナイキ傘下で存続する。アンブロはサッカーのイングランド代表チームにユニホームを提供するなど欧州では人気が高い。ナイキはアンブロ獲得で、サッカー関連ビジネスを強化する。
アンブロの2006年の売上高は約2億7600万ドル。ナイキのサッカー関連事業の売り上げは約15億ドルで、欧州を中心に拡大の余地があるとして買収に踏み切った。アンブロにとっては、ナイキの新技術やデザインなどを活用できるうえ、調達や販売網を共通化して大幅なコスト削減が期待できる。(nikkei.net)
アンブロといえばイングランド代表を始め、北アイルランド代表 、アイルランド代表、スウェーデン代表などのユニホームで有名だ。
日本では1998年からデサントを総代理店として販売している。
2003年には、その前年に開催されたW杯でのイングランド代表人気(=ベッカム効果)で売り上げを伸ばし、前年比の13%増を記録したこともある。
アンブロといって思い出すのは、1995年にイギリスで行われたアンブロカップだ。
サッカーの聖地であるウェンブリースタジアム、2000年に旧スタジアムが壊され、今年新しいスタジアムとしてお目見えしたが、この地で日本代表は一戦だけ試合をしたことがある。
日本はドーハの悲劇があり、94年アメリカW杯に出場は出来なかったが、1992年のアジア杯に優勝したことで、世界の強豪国から多少は注目される存在になった。
1995年 翌年の欧州選手権を控えたイングランドは3カ国の代表チームを招いてプレ大会を開くことになった。
Jリーグが開幕し、史上をサッカーユニホームの市場が大きくなりつつある日本は、プレ大会のスポンサーであるアンブロ社にとっても魅力的な存在である。
94年のW杯出場を逃し、ヨーロッパの一流国と是が非でも対戦を望む日本、テレビ放映権を高く売りたいイングランド 様々な思惑が絡み、スウェーデン、ブラジルそして日本が招待されることになった。
このあたりの交渉をまとめたのは古河電工のロンドン駐在員の経験を持つ小倉純二現FIFA理事であると言われている。
日本対イングランド戦は、0対0で迎えた後半開始直後にアンダートンに先制されたが、62分に三浦の左CKから井原がヘディングシュートを決め、サッカーの聖地ウェンブリーで歴史的な日本人初得点を記録。
サッカーの母国相手に引き分け寸前まで持ち込んだが、終了間際にPKで決勝点を許し惜敗した。
10000人くらいの日本人が詰め掛けたはずだ。
ロンドンの地下鉄には日本語のウェンブリーへの案内が張られた。
その後、スウェーデンには2対2で引き分け、日本代表が初めて欧州でのAマッチに挑んだ試合の評価は、決して低くはなかった。
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