四大陸フィギュアスケート選手権と同時期に平壌でもフィギュアの競技会が行われていた!
先週の週末にかけて韓国高陽市で行われた2008四大陸フィギュアスケート選手権は盛況だった。
キム・ヨナはケガのため欠場したものの、浅田真央と安藤美姫の出場した「女子フリー」は21.7%(フジTV関東地区)と高視聴率を獲った。
韓国でも2000人収容の会場は連日満員、現地では異例のSBS放送による生中継もあった。
正直言って、韓国人がこれほどフィギュアに関心があるとは思っていなかったし、日本人選手にも多くの声援があり、少し驚いた。
ところが、もっと驚いたのは、同時期に北朝鮮の平壌で白頭山賞フィギュアフェスティバルなる催しが開催されていたことだ。
かつて、韓国が国際的なイベントを招致すると、北朝鮮はこれを妨害するか、対抗するイベントをぶつけてきた。
いい例が、1989年7月に開催された「世界青年学生祭典」であり、北朝鮮がソウル五輪に対抗する形で誘致し開催したものだ。
なんでも、白頭山賞フィギュアフェスティバルは金正日総書記の誕生日である2月16日に合わせて、1992年から行われている大会だそうだ。
これが真実ならば、北朝鮮が韓国の四大陸選手権に白唐山をぶつけたのではなく、むしろ韓国が白頭山に四大陸をぶつけたかにも見えるが、詳細はわからない。
白頭山賞に参加した外国選手はロシア、ハンガリー、ブルガリア、ベラルーシ、ウクライナ、スペイン、フランスの選手14人と朝鮮新報にはあるが、次のような選手が出場したらしい。
エカテリーナ・ダビドワ、アンドレイ・ブキン組(アイスダンス ロシア)
ブキンといえば、ソ連代表としてカルガリー五輪のアイスダンスで金メダルをベステミノワとともに獲った大選手なのだが、現在50歳のはずだ。
相手のダビドワは1996年の世界ジュニア王者らしい。
ジョアンヌ・カーター(女子シングル オーストラリア)
トリノ五輪25位
ハン・チョンイン(男子シングル 北朝鮮)
トリノ五輪30位。
トリノ五輪の開会式で南北朝鮮が統一旗の下入場した。その際の北朝鮮側の旗手だった選手のはず。
スルヤ・ボナリー(女子シングル フランス)
1994年リレハンメル五輪4位。
34歳。フランス出身でアメリカの市民権を得ているが、フランス、アメリカともに北朝鮮とノン国交はない。
随分とベテランが多い。
競技会というよりも、デモンストレーションの意味合いが強かったのではないか。
この大会の記事は、中国の新聞と日本にある在日系の朝鮮新報にしか紹介されていない。
その朝鮮新報には北朝鮮のフィギュア事情として次のように書かれている。
1990年代以降、国内ではフィギュア人気が高まっている。親に連れられて習いにくる3、4歳の子どももいる。5年ほど前まではロシアから講師を招いて技術などの手ほどきを受けていたが、現在は国内の指導陣もそろった。同フェスティバルで国内の選手らが海外選手と同じリンクで滑ることについて、とてもいい刺激になっている。部分的な面では朝鮮の選手が海外の選手よりも難度の高い技術をクリアすることもある。(一部省略)
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