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March 18, 2008

北京五輪ボイコットのないこれだけの理由

北京五輪決定(2001年のモスクワIOC総会)は、IOC=サマランチ氏の思惑にも沿ったものであった。
当時のIOC会長サマランチ氏は、人口13億の中国が、五輪運動と五輪ビジネスに何をもたらすかをよく知っていた。
北京五輪をテレビ視聴する中国人が、「世界の五輪視聴者数」を大幅に増やすことは間違いない。
そしてテレビはどこの国でも、消費者の心をつかむツールである。

テレビの背後には、中国市場に熱い視線を注ぐ、米国(GE、Kodak、マクドナルドやコカコーラ等)、日本(松下)、韓国(サムスン)の五輪スポンサーの存在がある。
サマランチ氏は、五輪の価値をさらに高くし、同時に五輪商業主義の未来を保証しようとしたのだ。

一方、中国の北京五輪開催の思惑は、共産党政権の威信を高めると同時に国民を結束させ、中国の経済発展戦略に大きな弾みとすることだ。

国際社会の思惑は、中国の人権・民主化問題で改善を迫り、「責任ある大国」としての役割を果たさせることだ。
今回のチベット自治区の騒乱も、「責任ある大国として対処して欲しい」が、本音で、決してボイコットではない。

そして、日本の思惑は、2016年夏季五輪招致成功のため、中国に最大限に協力してもらうことであり、そのために中国の面子を潰すことはしない。
高村さんもこう言っている。

高村正彦外相は18日午前の記者会見で、中国・チベット自治区の騒乱事件を理由に日本が今夏の北京五輪をボイコットする可能性について「ない。北京五輪は成功裏にやってもらいたいと日本政府は考えている」と否定した。(産経新聞)

●参考記事
中国の五輪開催に至るまでの長い長い道のり(1)

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