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March 17, 2008

北京五輪の最大の懸念は、チベット問題と大気汚染

北京五輪の最大の懸念は、チベット問題と大気汚染だ。
中国チベット自治区ラサで発生した大規模暴動は、ラサ市内が平穏を保つものの、周辺地域に飛び火、拡大の様相を見せている。
モスクワ五輪時の、ソ連軍のアフガニスタン侵攻とダブらせるメディアもあり、気になるところだ。

一方、2006年に大気汚染がひどいアジアの都市ランキングで堂々のワースト1位に選ばれたのが北京。
30年くらい前、東京も随分空気が悪いと酷評されていたが、北京のそれは当時の東京の比ではない。
北京市の空気中の汚染物質は1立方mあたり142mgで、世界安全組織が規定した安全基準をなんと56倍も上回っているという。
密室で煙草を吸っているような状況とか、5段階評価の5(もちろん悪い方)とか、散々な評判だ。
北京に視察に行った関係者の誰もが、のどの痛みを訴えている。

昨年のベルリンマラソンで、2時間4分26秒の世界最高記録を出したエチオピアの皇帝ことゲブレシラシエは、北京五輪でマラソンを走ることはないと明言した。
北京五輪マラソン競技の金メダルの最有力候補と目されていたが、北京の大気汚染が持病の喘息に悪影響を及ぼす恐れがあることをその理由にしている。
但し五輪3度目の金メダルがかかる10000mには出場したいというが・・・。

ゲブレシラシエは、10000mで世界陸上4連覇(93~99年)、五輪2連覇(96,00年)という大ランナーだが、アテネの10000m5位のあとマラソンに転向をしている。

●参考記事
チャールズ皇太子 北京五輪開会式をボイコット

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