陸上競技の短距離は、なぜ第1レーンを使わないのか
北京国家体育場通称鳥の巣で行われている陸上競技、使われているレーンについて不思議に思われた方はいないだろうか。
セパレートコースで行われる短距離は、2~9レーンを使っているのだ。
実は、現在、五輪メーン競技場は観客席が7万人以上、陸上競技用のレーンは9レーンを必要としている。
東京五輪や1991年の世界陸上を開催した国立競技場は観客席が5万席、レーンは8しかない。
では何故9レーンが必要なのか?
中・長距離走の場合、第1レーンが有利なので、1レーンの使用頻度が高くなる。
そのため短距離種目では、第1レーンを避け、2~9レーンを使用している。
10000mでは1人が25周、5000mでも12.5周、主に第1レーンを走ることになる。そのため400mまでの種目は2~9レーンを使用することが環境にもよく、競技場維持費も負担が少ないのだ。
であるから仮に東京都が立候補している2016年の夏季五輪の招致が決まっても、国立競技場はメーン競技場として不適格となり、有明に新競技場を作りたいとしている。
2002年のFIFA W杯のために建設されたスタジアムの中で陸上競技とサッカー兼用となっているものはさすがにどこも9レーンのようだ。
○長居陸上競技場 9レーン 収容人数 50,000人
○新潟スタジアム(ビッグスワン) 9レーン 42,300人
○日産スタジアム 9レーン 72,327人
○静岡スタジアム(エコパスタジアム) 9レーン 50,889人
○宮城スタジアム 9レーン49,000人
○大分スポーツ公園総合競技場(ビッグアイ) 9レーン 40,000人
参考までに以前からある大型競技場は次のようになっている
○神戸総合運動公園陸上競技場(ユニバー記念競技場) 9レーン 45,000人
○広島広域公園陸上競技場(ビッグアーチ) 8レーン 50,000人
○博多の森陸上競技場 8レーン 30,000人
○味の素スタジアム 9レーン 50,000人
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