33歳の元ソ連代表女子体操選手が銀メダル
北京五輪に、16年前のバルセロナ五輪に旧ソ連代表として金メダルを獲得した女子体操選手が出ている。
オクサナ・チュソビティナ33歳。
17日の種目別跳馬で2位になった。
体操界にデビューしたのは1988年、ソ連のジュニア選手権を制した。
4回の五輪に参加し、3つの異なる代表になった唯一の選手である。
(5回の五輪出場との説もあるが、2000年は出場していない模様)
ソ連崩壊後の1992年、バルセロナ五輪にEUN(旧ソ連合同チーム)の一員として、団体優勝。
1996、2004年はウズベキスタン代表、そして北京五輪はドイツ代表だ。
ウズベキスタン代表として参加した1994年広島アジア大会で、知り合った同国レスリング選手と結婚。
長男アリシェルが1999年11月に生まれた。
ところが、2002年にアリシェルは急性リンパ球性白血病と診断される。
ウズベキスタンでは、難病の治療は出来ない。
息子のために、ドイツへ移り住むことになった。
ドイツ・ケルンの大学病院での、アリシェルの白血病の治療のためには、10万ドルを超える費用が必要だ。
チュソビティナはスポンサーを募るために、体操競技を続けなければならなかった。
そして、スポンサーを募るには五輪メダルが必要だ。
2003年に彼女はドイツへの帰化を申請、2006年に帰化が認められるまでは、ウズベキスタン代表で競技会に参加した。
そして2008年ドイツ代表として北京五輪に参加。
個人総合9位、種目別跳馬で銀メダルを獲った。
現在息子のアリシェルは元気だそうだ。
●オクサナ・チュソビティナの五輪
1992年 17歳 EUN代表 団体金 床7位
1996年 21歳 ウズベキスタン代表 個人総合10位
2004年 29歳 ウズベキスタン代表 跳馬予選23位
2008年 33歳 ドイツ代表 団体12位 個人総合9位 跳馬銀
かつて、体操世界選手権では、16歳と26歳で跳馬に銀メダルを獲っているが、33歳の現在が最も競技力が高い。
北京五輪は、やや年齢の上の女子選手の活躍に驚かされる。
昨日の女子マラソンは、
1.コンスタンティナ・トメスク(ルーマニア)38歳
2.キャサリン・ヌデレバ(ケニア)36歳
3.周春秀(中国)29歳
と上位2人が30代後半のママ選手。
ちなみに高橋尚子は36歳だ。
また、41歳の競泳選手と話題になったやはりママさん選手のダラ・トーレスは、今大会の女子 50m自由形、400mリレー、400mメドレーリレーの3種目で銀メダルを獲った。
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Comments
自分が偶然見てた競技で思った事なんですが今回の五輪は韓国のアーチェリー男女個人の連覇記録が途絶えたり、ロシアの体操女子団体も表彰台から滑り落ちたりするなど連続で勝ち続けていた国が思わぬ不振にあえいでます。
(ロシアは現時点では個人でもメダルがゼロです)
そして女子マラソンの日本の連続メダル獲得もついに途絶えました。
女子マラソンは補欠代表の森本友の登録解除した理由が「選手団全体の定員超過」
陸連も野口の辞退で慌てて森本の登録を確認する始末。
また森本自身も調子が悪かったそうです。
これじゃ補欠の意味が無いし陸連は危機管理意識が無さ過ぎます。
まさか補欠の変わりに半ば観光気分で使えない役員を入れるためだったりして?
現在の日本の女子マラソンは野口と土佐の次を担う若手が中村以外に育っていないのが実情です。
辞退した野口と故障をおして強行出場した土佐の調整方法も含めて真剣に総括しないと五輪の表彰台は遠のくばかりです。
Posted by: 中東の太鼓 | August 18, 2008 12:17 PM
>まさか補欠の変わりに半ば観光気分で使えない役員を入れるためだったりして?
これは当たっているようです。
Posted by: 管理人 | August 18, 2008 02:11 PM