金メダルを紛失したレスリング小林孝至
北京五輪に参加した選手、特にメダルを獲った選手はこの時期 祝勝会やあいさつ回りに明け暮れているだろう。
どこでも必ず「メダルを見せてください」となる。
ソウル五輪のレスリングフリースタイル48㎏級で金メダリストとなったのが小林孝至。
同52㎏級の佐藤満とともに、男子レスリングの「最後」の金メダリストだ。(以後20年間金メダルが出ていない)
小林は五輪閉幕から3週間後、JR上野駅構内で金メダルを入れたランセルのセカンドバッグを紛失した。
公衆電話を使った後、電話の上にバッグを置き忘れたのだ。
金メダルの祝勝会やお礼まわりに明け暮れ、注意が散漫になり忘れたようだ。
幸いにして翌日このバッグが東京江戸川区内の路上で発見され、小松川署を通して小林に返された。
メダル発見の知らせを聞いた小林は「金メダルを二度もらうようなものです」と喜んだ。
金メダルをなくすなんてとんでもない、と思われるだろう。
が、他にもいる。
1964年の東京五輪直後、やはりレスリングの吉田義勝が山手線の網棚に金メダルを置き忘れたが、無事に戻った例もある。
1991年にはこういったことがあった。
東武鬼怒川線の特急の座席にソウル五輪の金メダルらしい忘れ物が見つかった。
乗客だった女子高校生が今市署に届け出たが、持ち主が現れなかった。
メダルは、直径約六センチ、厚さ三―四ミリで、重さ約百グラム。表にソウル五輪を示す英語の文字、裏にはハトが描かれ、首にかける三色のひもも付き、紺色の重厚なケース入っていた。
今市署はJOCに確認をしたが、ソウル五輪の金メダリストは4人しかおらず、(先述のレスリング2人と柔道斉藤仁、競泳鈴木大地)紛失の届けはない。
結局、土産品用の精巧な模造品ではないかということで落ち着いた。
また、4年前、アテネ五輪、ボート・男子エイトで銀メダルを獲ったディエデリック・シモン(オランダ)は、アテネ市内でタクシーに乗った際にメダルを置き忘れた。
連絡を受けたアテネオリンピック組織委員会が、タクシー協会を通じて運転手5000人に無線で連絡を取ったところ、運転手の1人がメダルを発見し、無事選手の手に戻った。
アテネオリンピック組織委員会は「すべてのギリシャ人がオリンピック成功に貢献している証し」と自画自賛したという。
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