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December 26, 2008

東京五輪招致のパンフが都営地下鉄においてあったのだが・・・

201612月も半ばになって、都営地下鉄などの東京都の施設に、下記のような北京五輪銅メダリスト室伏広治氏を表紙にしたパンフレットが並べられている。
もちろん、2016年夏季五輪に立候補している東京をアピールするために作られた冊子だ。この場合のアピールとは都民に対してということになるだろう。
しかし、問題なのはメトロやJR、各私鉄の駅にはこの冊子がないことだ。
ほんとうに招致活動を都民にアピールしたいのだろうか。

今年、6月に立候補を表明した都市から東京、マドリード、シカゴ、リオデジャネイロが正式な立候補都市に選ばれた。
中でも東京は「治安と警備」、「宿泊施設」、「計画」などの分野で高い評価を得て、4都市中1位の総合評価を得た。
ところが、下手すると致命的になりかねないのが市民(都民)の支持率だ。
IOCの調査で東京は59%しか得られず4位。

2102年と2008年に立候補していた都市が、どのくらいの支持を得ていたか、下記表をよく見て欲しい。
無関心を装うというのは成熟した先進国特有の現象かもしれないが、パリやロンドンも東京より遥かに高い賛成の数字があったことに留意する必要がある。

先に紹介した室伏氏の表紙の冊子の中で、室伏は、父の応援で9歳で行ったロサンゼルスも、自分が選手として初めて行ったシドニーも、会場と街を取り囲む独特の雰囲気を感じ、五輪は見るのも出るのも変わらない、楽しむもだと語っている。

五輪開催都市の有形無形の経験は次世代に莫大な遺産を残す。
東京の支持が低いのは、開催することによるプラス面の広報が不足しているのは否めない。
凝り固まった「招致費用だけで150億円」「土建屋だけが儲かる」といった都民の概念を崩さない限り、支持は低いままだ。

200812b

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