この時代であっても 東京五輪は日本を知らせる絶好の機会だ
1月27日 昨年日本を訪れた外国人の数(推定)が、JNTO(日本政府観光局)により公表された。
日本を訪れた外国人は835万人。
が、世界的な不況と急速な円高で後半5か月の観光客が減少し、2007年よりもわずか0.1%増に留まった。
世界で最も外国人が訪れる国はフランス(7910万人)、以下スペイン(5850万人)、アメリカ(5110万人)、中国(4960万人)、イタリア(4110万人)、イギリス(3010万人)と続き、日本への外国人の訪問者数は世界30位。
日本の順位は、同じアジアの中国、香港、タイ、マカオ、シンガポールへの訪問者数を下回っている。日本が極東に位置し、海外からの観光客が訪れにくいという理論は、当てはまらないことになる。
ちなみにフランスの人口は6450万人、スペインは4300万人、イタリア5800万人、イギリス6000万人、いずれも1億2500万人の日本の半分以下に過ぎない。
これから判ることは、実は、日本はほとんど海外に知られていないこと。
アニメだったり、日本食だったり、日本の優れた文化は断片的に知られていても、なかなか全体像は見えていない。
他人の目に触れられない日本人は、自身の姿を正確に捉えられないのではないだろうか?
とすれば、2016年の東京五輪は、日本を知らせる絶好の機会ではないか。
いい悪いは別にして、北京五輪の前後1年間で、世界の多くの人は、中国の現状を初めて目のあたりにしたはずだ。
1964年の東京五輪は、国際社会への日本の復帰を鮮烈に印象付けたが、40年以上昔の話であり、メディアや交通機関の発達は現在とは比べようがない。
もちろん、サッカーのW杯はじめ、世界の注目を集めるイベントは五輪だけではない。
だが、2012年の五輪開催を争ったのはイギリス、フランス、アメリカ、スペイン、ロシア。
2016年開催地を日本と争っているのは、アメリカ、スペイン、ブラジル。
大国の首都がこぞって招致を目指す現状を見ると、五輪開催の意義、効果は決して失われてはいないだろう。
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