東京はスポーツの盛んな都市と見られていないのではないか?
2016年夏季五輪招致を目指す東京だが、世界的にはスポーツの盛んな都市とは見られていないのではないか、と感じる。
立候補している4都市の内、東京は、唯一の五輪開催を経験している都市だが、それはハルカに昔のこと、今日では、およそスポーツと結び付けられていない。
Wikipediaを見ていただくと実感できるのではないか。
東京、シカゴ、マドリード、リオデジャネイロの4都市の日本語と英語のページを見ると、東京を除く3都市には、それぞれを本拠とするスポーツチームの記述があるのだが、東京については一切触れられていない。
確かに東京を本拠地にしている球団、クラブって意外とない。
読売ジャイアンツ(プロ野球)
東京ヤクルトスワローズ(プロ野球)
FC東京(サッカー)
東京ヴェルディ(サッカー)
東京アパッチ(バスケットbjリーグ)
などがあるのだが、これらのチームがWikipediaで何種類の言語で書かれているか、面白い結果になる。
読売ジャイアンツ 7言語
FC東京 15言語
東京アパッチ 1言語
球界の盟主として長い歴史と、実績を誇るジャイアンツも、僅か7言語でしか紹介されていない。
一方、東京ガスのサッカー部をその前身とするもJリーグに加盟したのは1999年と創設僅か10年のFC東京は、14言語で紹介されている。
野球がいかに偏った地域でしか認知されていないか、サッカーが世界的なものかわかろう。
また、バスケットボールの独立リーグであるbjリーグの東京アパッチは、英語の記述すらなかった。
他の立候補都市はどうだろう。
東京を除く3都市には、世界中で誰でもが知っているチームがある。
マドリードには、レアルマドリードとアトレチコマドリードのヨーロッパの中でも知名度、規模で最上位に来るサッカークラブがある。
かつては銀河系軍団とも呼ばれたレアルマドリードは何と72言語での紹介がある。
レアルマドリードはバスケットボールのクラブも擁し、やはり欧州屈指の人気と実力を誇るが、バスケのクラブもFC東京と同じ15言語での紹介がある。
アメリカイリノイ州のシカゴ。
シカゴには4大スポーツのMLB、MBA、NFL、NHLの全てとさらにMLS(サッカー)のチームもあるアメリカ有数のスポーツ都市だ。
マイケル・ジョーダンを擁し90年代に6度のMBAチャンピオンになったシカゴ・ブルズは、43言語、オバマ次期大統領もファンだというシカゴ・ホワイトソックスは24言語での紹介がある。
ブラジルといえばサッカー、リオデジャネイロにはジーコの育ったフラメンゴ、そのライバルのフルミネンセなどの強豪クラブがあるが、フラメンゴは25言語、フルミネンセは31言語の紹介があった。
こうした点から見ていくと、東京を本拠とするスポーツチームは内側(国内)に向いていて、海外での知名度は非常に低いことがわかる。
では自ら参加するスポーツはどうか?
市民参加型の大規模シティマラソンとして計画され、3万人が参加する東京マラソン。
その目指すところは、ニューヨークシティマラソン、ロンドンマラソン、ボストンマラソンである思うが、如何せんまだ歴史がない。
僅かに3言語の記述しかない。
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Comments
東京は世界的にも快適な街だと思います。
が、世界に誇れるスポーツ文化を持たない街ではないでしょうか。
1964年の東京五輪の頃は、YとGのロゴの入った帽子をかぶった子供がたくさんいたのだろうと思いますが、今はどうでしょう。
東京の人は巨人軍をわが町のチームとは思っていないです。
(かといって全国区でもないと私は思います)
そういった市民が誇れるスポーツ文化のない街が五輪開催に相応しいか?
この問題はもう少し考えたいです。
Posted by: 管理人 | January 07, 2009 01:09 PM