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August 25, 2009

2011年大邱世界陸上開催 韓国の陸上は侮れないぞ

世界陸上ベルリン大会が終わった。
日本は、最終日にメダル2個を獲得、なんとか2年前の大阪を上回ったため、メディアの口調は幾分ソフトだ。
厳しい論調に終始しているのは、2011年に大邱で世界陸上を開催する韓国だ。

韓国はベルリンに7人が参加し、その全員が決勝に残れなかったのだ。
韓国の新聞には、こんな見出しが躍る。

(大会)が、「他人の祭り」で終わらないか心配 (朝鮮日報8.24)
2年先に迫った大邱大会で国民の期待を裏切らないためにも、陸上連盟、選手、指導者が気持ちを入れ替える必要がある」(中央日報8.24)

確かに、一見惨敗し、とても次期世界陸上開催国とは思えないのだが、よく見ると意外な発見がある。

男子やり投げは、村上幸史が82m97を投げ、五輪、世界陸上を通じて初の日本人銅メダリストなった。
この村上の自己ベストは、ベルリンの予選で出した83m10。
ところが、韓国には村上を超える選手がいる。
パク・ジェミョン、ベルリンでは予選で78m16に終わり、決勝進出は出来なかった。
が、パクの自己ベストは83m99。
村上を上回るこの記録は2004年のものだが、今季も村上と並ぶ83m10を出している。
村上もこれまでの2回の世界陸上、2回の五輪は予選敗退している、パクが大邱で地力を発揮する可能性はある。

日本チームの主将を務めた棒高跳びの澤野大地は、決勝で5m50、10位に終わった。
沢野の予選は5m55。
澤野と同じ5m55を超えながら試技数で予選落ちしたのは韓国のキム・ユスク
自己ベストは5m66、ひとつうまく行けば澤野との立場が逆になっていたかもしれない。

今回、井村久美子(旧姓池田)を差し置いて、女子走り幅跳びの代表に滑り込んだのは桝見咲智子。 
6m65の自己ベストを持つが、ベルリンでは6m23しか飛べずに惨敗した。
韓国のジュン・スンオクも予選敗退だったが、記録は6m49。
今季は自己ベストの6m79を跳び、今季世界19位。
仮に、ホントに仮の話だが、この距離をベルリンで跳んでいたら銀メダルだった。

男子走り幅跳びと三段跳びの両方に出場した 金徳現は、走り幅跳び7m99、三段跳び16m58とともに予選敗退したが、日本から走り幅跳びに出場した荒川大輔は、最下位の7m53に終わった。
戦前に金メダル3個獲ったかつての日本のお家芸三段跳びは、日本には標準記録を突破した選手すらいなかった。

韓国は、現状からすると2年後の大邱大会は、メダルなしになる可能性が高いだろう。
活躍するための近道は、シーズン中にヨーロッパを転戦し、経験を積むことだ。

世界陸上開催国で、ひとつのメダルも獲れなかった国がある。
2001年エドモントン大会を開催したカナダだ。
1976年モントリオール五輪、1988年カルガリー五輪ともに金メダルなしに終わったカナダらしい。
カナダを見習って、韓国もメダルメダルと騒がなければいいのでは、とは思うが、国民性が許しそうもない。

●参考記事
サムスン 世界陸上スポンサー71億円の内幕

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Comments

たしかに次回は大邱と聞いて、へえ、韓国の現状はどうなんだろう、とは思っていました。

でも、管理人さんの情報を見る限り、予選で消えた各選手はみな不運だったのですね。

棒高跳びのキム・ユスクの最後の試技は私も見ました。彼が飛ぶかどうかで、澤野の決勝進出か否かが決まるということで。

でも、既に前の試技から痙攣を起こしていたらしく、時間ギリギリに飛ぼうとして身体が上に上がらず、そのままマットにでんぐり返しをしてしまったのは、かわいそうでした。

>カナダを見習って、韓国もメダルメダルと騒がなければいいのでは、とは思うが、国民性が許しそうもない。

そうですねえ。マラソンも、イ・ボンジュの後は世界的な選手は育っていないのですか? 日韓で競い合って、好記録が生まれるようになるといいのですが・・・


Posted by: でいのしん | August 28, 2009 12:17 AM

でいのしん様

韓国の人は基本的に格闘技と球技が好きですよね。
陸上や競泳は好まない。
けれども、朴泰桓が登場して一気に競泳の関心が高くなった。

大邱は、毎年国際陸上を開催し、イシンバエワなどスター選手も結構参加し、5万人位の観客があります。
しかし、すべて学生の動員なのです。
(日本も8カ国陸上を開催していた頃は、随分無料チケットが出回りましたけど・・・)

韓国陸上界も一人傑出した選手が出れば、状況は大きく変わるかと思いますけど。

韓国ではマラソンで世界的な選手になるには7年かかる、という説があります。
大邱世界陸上まで2年ですから、もうあきらめているようです。

Posted by: 管理人 | August 28, 2009 10:34 AM


私が気になるのは、韓国で開かれる世界陸上の2011年に、2014年の冬季五輪の開催地が決まるということです。
韓国は三度目の名乗りを挙げたピョンチャンが現在のところ最有力だとか言われてますが、世界陸上で観客動員数や盛り上がりなどが欠けていたら、招致にひびくのではないかと思います。
それに、同じく2011年には今年の開催国ドイツからミュンヘンが立候補しています。今大会の盛り上がりがあまりにもすごかったので、ドイツはいいぞ。とIOC委員が思い込むこともあるんでしょうか・・・

Posted by: 石井 | August 29, 2009 11:44 PM

2018年の冬季五輪は、2011年7月に南アフリカのダーバンで開催されるIOC総会で決まります。
これは大邱世界陸上の開催前になり、よいか悪いか、大邱世界陸上が招致に影響しないことになります。

IOC委員は情に弱い人たちです。
3回目の立候補の平昌に同情するか、有利といわれたパリがロンドンに敗れたフランスに同情してアネシーに投票するか、あるいは初となるミュンヘンの夏冬開催に期待をするか、現時点では予測し切れません。

Posted by: 管理人 | August 30, 2009 10:52 AM

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