アベランジェがやってしまった、リオデジャネイロが招致に失敗する理由
元FIFAの会長であるジョアン・アベランジェ氏は今年93歳のIOC委員。
サッカーではなく、競泳と水球のブラジル代表として、五輪出場経験を持つ。
2016年夏季五輪招致にリオデジャネイロが懸命になるのも、IOC幹部がリオに好意的?なのも、アベランジェ氏があまりに高齢だからだ。
ところが、このアベランジェ氏、2週間前に大きなポカをやってのけた。
『リオデジャネイロは既に20票を固めたよ』
ブラジルのTV局にこう言ってしまったのだ。
全てのIOC委員に、リオへの投票をお願いする書簡に
中国の何振梁委員
香港の霍震霆委員
チュニジアのモハメッド・ムザリ委員
メキシコのオレガリオ・バスケス・ラナ委員
から「リオに投票する」という返事が来た、とまで言ってしまった。
五輪開催地決定投票は、無記名で行われる。
IOC委員は自分が、どの都市に投票したか、判ってしまうことを最も嫌うのだ。
上記の4人の委員が、アベランジェ氏に送った返事の通りに、リオに投票するとあなたは思うだろうか?
2012年のパリ、2004年のローマ、1994年のソフィア、直前の失言で最有力都市がこけた例は多くある。
果たして歴史は繰り返すのか。
●参考記事
2012年五輪がロンドンに決まったのは、シラク大統領の失言の所為だった
五輪招致の記憶(3) ローマ アテネに敗れる
五輪招致の記憶(2) ソフィア リレハンメルに敗れる
The comments to this entry are closed.
Comments
私もその記事を読みました。今日になって、マドリード招致幹部が失言してしまい、マドリードの票は割れる可能性があります。しかし、シカゴはミシェル夫人、リオはルラ大統領、マドリードはカルロス国王がすでに積極的な活動をしてるのに、東京は鳩山首相がまだ来ていません。どっちにしろ、東京とマドリードは苦戦を強いられそうです。
Posted by: 石井 | October 01, 2009 04:43 PM
2008-2016 もアジアはならないなのか? 大阪 51%, 東京 55% 日本人たちはオリンピックが好きではないようです.
Posted by: Tokio | October 01, 2009 09:06 PM
大阪惨敗のときに、東京ならと思って早8年、
後手後手ぶりは日本人の特性でしょうか。
平昌招致のときに韓国が見せたようなバイタリティ、がむしゃらさが日本には感じられないです。
Posted by: 管理人 | October 01, 2009 11:43 PM
東京はマドリードと協力関係を結べば勝てるかもしれない。なぜなら、東京は3位という見方が強い。しかもマドリードはリオと協力関係を結んだが、マドリード招致委幹部の失言によってほぼ消えた。また、マドリードと東京は計画面で1位2位なのに下馬評で劣勢にあるという、意志も通じると思う。そこで最初に落ちるマドリードの票を取り込めば、次の投票で有利になる。
Posted by: 石井 | October 02, 2009 07:04 AM
その通りですね。
それを実現するためには、
猪谷IOC副会長とサマランチ前会長のトップ会談、
もしくは外務省出身の野上義二氏の外交官ルートくらいしか思いつきません。
Posted by: 管理人 | October 02, 2009 07:28 AM
私は、1回目の投票でシカゴが26~29票、リオが25~28票、マドリードが21~24票、東京が20~23票で、2回目の投票でシカゴとリオが残り、最終的にシカゴが選ばれると思います。
Posted by: 石井 | October 02, 2009 04:28 PM