20歳内村航平個人総合を制す 世界体操
体操の世界選手権は15日、2012年五輪開催地のロンドンで行われ、男子個人総合の決勝は、北京五輪銀メダルの内村航平が、2位に大差をつけて初出場で優勝を飾った。
予選を1位で通過した20歳の内村はミスの少ない演技で91・00点をマークし、2位のダニエル・キーティングス(英)に2・575点差をつけて圧勝した。
3位はユーリ・リャザノフ(ロシア)が入った。
五輪1年後の世界選手権で、世代交代が予想された中、ドイツのファンビューヘンが欠場、優勝候補である内村航平が下馬評どおり、圧倒的な強さで優勝した。
とはいうものの、体操競技の採点が10点を超えるようになって3年。
内村の総合得点の91.5は、2年前の世界王者、昨年の五輪王者の楊威(既に引退)の得点からはまだ差がある。
五輪・世界選手権を通じて、日本人の個人総合の優勝は8人目。
やはり6種目全てに出場する個人総合の優勝は格別である。
内村は、遠藤幸雄、加藤沢男、監物永三、冨田洋之等 往年の大エースに、若干20歳で並んだことになる。
内村の20歳は、日本人の個人総合の最年少記録となる。
これまでの最年少は、メキシコ五輪優勝時の加藤沢男の22歳だった。
●世界選手権・五輪の男子個人総合メダリスト
1956年(メルボルン五輪) ②小野喬
1958年(モスクワ世界体操) ②小野喬
1960年(ローマ五輪) ②小野喬
1962年(プラハ世界体操) ②遠藤幸雄
1964年(東京五輪) ①遠藤幸雄 ②鶴見修治
1966年(ドルトムント世界体操) ②鶴見修治 ③中山彰規
1968年(メキシコ五輪) ①加藤沢男 ③中山彰規
1970年(リュブリャナ世界体操) ①監物永三 ②塚原光男 ③中山彰規
1972年(ミュンヘン五輪) ①加藤沢男 ②監物永三 ③中山彰規
1974年(バルナ世界体操) ①笠松茂 ③監物永三
1976年(モントリオール五輪) ②加藤沢男 ③塚原光男
1978年(ストラスブール世界体操) ②監物永三
1981年(モスクワ世界体操) ③具志堅幸司
1983年(ブダペスト世界体操) ②具志堅幸司
1984年(ロサンゼルス五輪) ①具志堅幸司
1997年(ローザンヌ世界体操) ③塚原直也
1999年(天津世界体操) ②塚原直也
2003(アナハイム世界体操) ③冨田洋之
2005年(メルボルン世界体操) ①冨田洋之 ②水鳥寿思
2006年(オーフス世界体操) ②冨田洋之
2007年(シュツットガルト世界体操) ③水鳥寿思
2008年(北京五輪) ②内村航平
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Comments
>内村の総合得点の91.5は、2年前の世界王者、昨年の>五輪王者の楊威(既に引退)の得点からはまだ差があ>る。
競泳や陸上のような客観的な記録の出る競技と違い、採点競技で違った大会のスコアを比較するのはいただけませんね。審判員の構成は大会ごとに同じとは限らないのですからね。
(楊威選手の得点力が内村選手を上回っていたのは事実でしょうけれど。)
大体、五輪翌年の今年は採点規則が大幅に改正された直後です。五輪翌年には、数字が全体的に低調になるのは常識ですよ。
内村選手自身も北京五輪に比べて得点、が下がっています。北京五輪では鞍馬で二回も落下するという過失をしていたにもかかわらず、です。去年に比べて内村線hすが劣化したとでもおっしゃりたいのですか?
まず、去年まで以上に高得点の出ていた吊り輪、平行棒で難度表から削除された技が多くありましたし、格下げされた技もあります。楊威選手も、仮に今年の世界選手権で北京五輪と同じ構成の演技をしても去年と同じ点数は出なかったでしょうね。
また今回の世界選手権では実施の減点を厳しく取る傾向になっていた、そうですよ。
ぜひ、考慮にいれていただきたいですね。
Posted by: asou | November 09, 2009 01:19 PM
帝王
Posted by: 松崎 | November 09, 2009 11:41 PM