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October 04, 2009

2016東京招致失敗の原因を考える(1)

東京の招致失敗を考えたとき、支持率の低さがまず挙げられる。

3月に筆者はこんな記事を書いた。
危機的支持率 東京五輪賛成は56%(IOC調査) 大阪に並ぶ低さ

以下抜粋である。

1月18日に、競泳金メダリストの北島康介等が東京五輪招致を応援するため、東京都内で街頭演説を行っている。
今から考えると、IOC調査が2月にあることを東京招致委は知っており、世論を盛り上げることを目的に1月にこのイベントを企画したのではないだろうか?

1回限りのイベントであったし、不自然な時期の実施に疑問を持ったのだが、こういった理由があったのだろう。
北島が街頭演説を1度した位で、五輪招致支持が上がる訳がない。
こういったものは地道な継続的な、選挙で言う「どぶ板」的な作業が必要だ。
余りにも付け焼刃的で、これで52年ぶりの東京五輪招致に致命傷になるなら余りにもったいない。

(引用終わり)

結局、この支持の低さが致命傷になってしまった。

読売新聞9月25日 「ロゲIOC会長インタビュー」でも会長はこんなことを言っている。

支持率は、五輪の開催都市決定直後に高く、その後、建設が進み不便が増すと低くなるなど変動するものだ。
ただ、歓迎されないパーティーには行きたくないのも人情。
2000年シドニー五輪のように、街を歩いていても歓迎ムードがあふれていると素晴らしい体験となる。

この段階で東京はふさわしくない、と言っていたのではないか。

東京がロンドン並みの67~70%程度の支持が示されていれば、サマランチの懇願があったマドリードよりも上に行ったかも知れない。

今回の招致レースの東京側の対応は、後手後手が目立った。

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Comments

その通りですね。次を目指すならば、まずは地道に都民に説得をして、支持を高めていかなければなりません。招致委員会の調査だけでなく、IOCの調査でも70%を超えなければなりません。そして、都内各所に書かれた「日本だからできる、あたらしいオリンピック」では、どういうオリンピックになるのか都民には分かりません。それに選挙のポスターの決まり言葉のような感じも受けます。もっと、「若者」「夢」などを使うべきだったでしょう。次回立候補が決まれば、「世界一の東京で若者に夢を!リベンジ!!」などがいいでしょう。ちなみに私は現在、次回の立候補を促すメールを都議会議員全員に送ろうと思っています。

Posted by: 石井 | October 04, 2009 06:51 PM

名古屋も大阪も1度挙手しただけで終わってしまった。
今回の経験は東京にとって大きな財産ですから、続けて立候補して欲しいと思います。

ただ、東京五輪絶対反対という思考の、あのネガティブな人たちをねじ伏せるのはどうしたらいいでしょう?

シカゴも反対派は多くいましたけど、東京の反対派はちょっと異質だと思いました。

Posted by: 管理人 | October 05, 2009 04:08 PM

>ただ、東京五輪絶対反対という思考の、あのネガティ>ブな人たちをねじ伏せるのはどうしたらいいでしょ
>う?
招致活動する前に住民投票をやっておけばいいかと。
それで賛成多数なら彼らだって、無理な反対運動はしにくいでしょう。逆に反対多数なら招致は諦めるべきでしょうね。

Posted by: asou | October 05, 2009 07:26 PM

住民投票に代わるものが2007年の都知事選だったと思うんですよ。
五輪招致が焦点の一つで、

当2,811,486 石原慎太郎(賛成)
 1,693,323 浅野史郎(反対)
  629,549 吉田万三(反対)
  159,126 黒川紀章(反対)

でした。
知事は、この数字を見て自信を深めたはずだったんですが。

Posted by: 管理人 | October 05, 2009 10:10 PM

それをいうなら、夏の都議選で必ずしも五輪に積極的じゃなかった民主が勝ちましたよね、たしか。
五輪だけにしぼった投票をやっておくべきだったと思いますね。

Posted by: asou | October 05, 2009 11:26 PM

そうですね。

過去においては2010年冬季五輪をめざしたシオンが、
IOC総会を前に、住民投票で反対多数、辞退したケースも
あります。

Posted by: 管理人 | October 06, 2009 10:42 AM

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