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June 28, 2010

イングランドに圧勝したドイツ 実は多民族軍団だった

日本時間で昨夜行われたW杯決勝トーナメント1回戦 強豪同士の対戦となったドイツ対イングランドは、4-1でドイツがイングランドを下した。
ドイツの得点した選手は、

クローゼ
ポドルスキ
ミューラー 2

この3人のうち2人は、実は他国の血を引いている。


1998年のW杯で優勝したフランス代表は、白人系、黒人系、アラブ系の選手が集った国際色豊かなチームだった一方、保守派からは国家も歌えない選手がいると攻撃もされた。

この大会でドイツ代表は、準々決勝でクロアチア相手に敗退した。
さらに2年後の欧州選手権では1勝もできず、グループリーグで敗退した。
当時ドイツ代表には、けが人が出て急遽代表入りした39歳ローター・マテウスを始め、30歳以上の選手が何人もいた。
ドイツ生まれの白人選手で固めたチームが、もろくも崩れ去って行った姿はドイツの純血主義問題を浮き彫りにした。
これを受けてドイツサッカー協会は重い腰を上げて、開放政策を取り始める。

2002年 日韓W杯にやってきたドイツ代表には新しい顔があった。
スイスのイタリア語圏生まれで、ドイツに帰化したFWオリバー・ノイビル、 ガーナ出身でドイツ代表初のアフリカ系のジェラルド・アサモアなどだ。

それから8年、今年のドイツ代表にはこんなにもROOTSがドイツではない選手がいる。

GK
マヌエル・ノイアー
ティム・ビーゼ
ハンス・ヨルク ブット

DF
アルネ・フリードリッヒ
デニス・アオゴ  (父親がナイジェリア人)
セルダール・タスチ  (トルコ移民)
ホルガー・バドシュトゥバー
フィリップ・ラーム
ペア・メルテザッカー
イェローム・ボアテンク  (父親がガーナ人)

MF
マルセル・ヤンセン
サミ・ケディラ  (父親がチュニジア人)
バスティアン・シュバインシュタイガー
メスト・オジル  (両親がトルコ人)
トーマス・ミュラー
ピオトル・トロホウスキ  (ポーランド系)
トニ・クロース
マルコ・マリン  (ボスニア・ヘルツェゴビナ移民)

FW
シュテファン・キースリンク
ルーカス・ポドルスキ  (ポーランド系)
ミロスラフ・クローゼ  (ポーランド系)
カカウ  (ブラジルから帰化)
マリオ・ゴメス  (父がスペイン人)

何といってもすごいのは、イェローム・ボアテンクだろう。
彼の兄は、ポーツマスFCに所属しているケヴィン・ボアテング。
今大会にガーナ代表として出場した。
兄弟は、父親はガーナ人の同一人物だが、母親は別々のドイツ女性だという。
そして、ガーナとドイツは今大会グループリーグで同組となり、兄弟ははそれぞれメンバーに選ばれ、W杯でもたぶんほかに例のない「兄弟対戦」が実現している。

 

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