北京五輪銅メダリストが英連邦競技大会でドーピング
現在インドのデリーで、英連邦競技大会が開催されている。
英連邦競技大会とは、かつての大英帝国がその前身となって発足した英国とその植民地であった独立の主権国家から成る緩やかな国家連合による競技大会のことをいい、五輪やアジア大会と同じ4年に一度開催されている。
アジアでの開催は、1998年のクアラルンプールについで2度目で、将来の五輪招致をめざすインドの試金石となっている。
そんな英連邦競技大会で陸上女子100mの金メダリストのドーピングが発覚し、メダル剥奪及び記録の抹消が決まった。
陸上女子100mは10月7日に行われ次のような結果だった。
1.OLUDAMOLA OSAYOMI (ナイジェリア)11.32
2.NATASHA MAYERS (セントビンセント・グレナディーン)11.37
3.KATHERINE ENDACOTT (イングランド)11.44
記録的には平凡な記録だ。
このOSAYOMIがどんな記録を過去に出しているか調べてみると
○北京五輪
100m 準決勝敗退 11.44(16人中13位)
200m 2次予選敗退 23.27
100×4リレーでは43.04を出して ロシア、ベルギーについで銅メダルを獲得している。
が、北京の100×4リレーは、アメリカ、トリニダード・トバゴ、フランスなどが予選で失格し、決勝ではイギリス、ジャマイカ、ポーランドが棄権もしくは失格した荒れたレースだった。
ナイジェリアにとっては棚ぼたの銅メダルだったのである。
それより以前、大阪で行われた2007年の世界陸上の100mでは、決勝に残るも8位(11.26)という結果が残っている。
いわば超一流ではない選手だ。
そのレベルの選手でもドーピングが普通に行われている。
その証拠にはならないだろうか。
OSAYOMIも含めて今大会でのドーピング発覚者は3人。
もともと英連邦大会は、英連邦域内における関係国間の結束を深め、親善に役立てようとの目的で始まったはずだ。
にもかかわらず、勝利至上主義の重圧によるドーピングのまん延など、抱えている課題は五輪と同じになっている。
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