侮れなかったはずの韓国人選手は 大邱で活躍できたのか?
筆者は2009年のベルリン世界陸上の際に、2011年大邱世界陸上開催 韓国の陸上は侮れないぞという記事を書いた。
そのとき名前を挙げた選手は下記の4名。
いずれも日本人選手並みか、それ以上の実力の持ち主だ。
キム・ユスク 棒高跳び
ジュン・スンオク 女子走り幅跳び
キム・ドクヒョン 三段跳び・走り幅跳び
パク・ジェミョン やり投げ
彼等の今大会の結果はどうだったろう
キム・ユスク
棒高跳び 5m20 予選B組最下位
ジュン・スンオク
女子走り幅跳び 6m18予選B組14位
キム・ドクヒョン
走り幅跳び 8m02で予選突破するも 三段跳びの予選中に故障し、走り幅跳びの決勝は辞退。
パク・ジェミョン
やり投げ 今季80m19を投げるもチョン・サンジンに韓国代表を奪われ出場できず。そのチョン・サンジンは72m03で予選18位敗退。
なんでも大会前韓国は10種目で10位以内との目標を掲げていたらしいが、中国、日本を上回る63人の選手が今回の世界陸上に参加し、入賞したのは20㎞競歩のキム・ヒョンスが6位、50㎞競歩のパク・チルソンが7位の2選手に留まった。
バルセロナ五輪マラソン金メダルの黄永祚、アトランタ五輪マラソン銀メダルの李鳳柱。
韓国陸上界の2大ランナーだ。
五輪ではこの二人のように実績を残している選手もいる。
が、世界陸上ではなかなか活躍できない。
世界陸上で韓国人選手の最高成績は、キム・ジェリョンが1993年の男子マラソンで記録した4位。
10位以内に入った選手は、男子走り高跳びのイ・ジンテク(97年8位、99年6位)、女子砲丸投げのイ・ミョンソン(99年10位)、先のキム・ドクヒョンは三段跳びで9位に入った実績がある。(2007年)
大邱大会は、陸上競技に実績のない韓国が、W杯で造ったスタジアムの有効活用に招致した大会である。
地の利を利用してもう少し活躍すると思ったが、陸上競技は奥が深い。
朝鮮日報などによると、韓国の陸上界は底辺拡大のための持続的な投資は全くといっていなかったという。
現在の陸上競技登録人口は日本が26万人弱に対し、韓国は6542人。
韓国の場合は、全ての競技がわずかばかりのトップ層しか選手登録しないのだが、あまりに選手層が薄い。これでは優秀な選手を発掘・育成などできないだろう。
その数少ない韓国トップクラスの選手は契約金1億ウォン(約716万円)に加えて8000万ウォン(約572万円)ほど年俸が支給され、国内の大会では成績に応じて褒賞金が用意されている。
陸上競技はヨーロッパが本場、単身本場の競技会を回ってくるくらいのことをしないと強くはなれない。
にも拘らず、報奨金を得ることの出来ない国際大会には関心はないというのが現実のようだ。
The comments to this entry are closed.
Comments