2011年ラグビーワールドカップ

December 16, 2015

森元首相 19年ラグビーW杯で新国立が使えなくて100億円払う!?

ラグビーの2019年W杯日本大会組織委員会の森喜朗副会長は15日、メーン会場として想定した約8万人収容の新国立競技場が使えなくなったことで生じる減収分を補うため、組織委が国際統括団体のワールドラグビーに「100億円を払う」と東京都内での講演で述べた。
さらにその内訳について、大会協賛宝くじと、日本スポーツ振興センターからの助成金が原資になると説明したという。

この記事、一部の新聞でしか取り上げられておらず、海外のメディアでは全く触れられていない。
恐らく、14日に新国立競技場の2案が公表された際に、森氏はB案がいいと言ってしまい、馳文科大臣等に窘められた。
その目くらましに適当なことを言ってしまったのではないか。

ラグビーのW杯は、五輪やサッカーW杯とは少しシステムが異なる。

一口で言うと、ラグビーW杯は開催地の負担が大きい。
開催国は、まず、国際統括団体のワールドラグビー(WR)に、大会拠出金9600万ポンド(約180億円)を払わなければならない。
そして、スポンサー料やテレビ放映権料も全てWRが手にする。
WRは、得た拠出金をW杯後4年間のWRの活動資金とするのだ。

一方、大会組織委員会の主な資金源はチケット収入がほとんどで、こうした収益構造がより大きな会場で、高額な入場券という形で、会場を整備する自治体やラグビーファンの負担を大きくする。

2019年の日本大会で、新国立競技場が建設計画の白紙撤回で使えなくなったが、文部科学省によると入場料収入の減少は約20億円と試算されている。
8万人収容の新国立では開幕戦や決勝など7試合を行う構想だったが、開幕戦は5万人収容の味の素スタジアム、決勝は7万2千人収容の日産スタジアムに変更になった。
5週間に及ぶ大会を通して、入場料収入は200億〜260億円になると見込まれている。

近年、五輪でも開催国は政府による赤字補償を求められるが、同じようにWRは、入場料収入が大会拠出金を下回った場合=赤字になった場合、サッカーくじから最大36億円の助成金が入ることが決まっていた。
さらに文科省は、新国立競技場が使えないと分かった時点で、サッカーくじを運営している日本スポーツ振興センター(JSC)に対して20億円を追加するよう要請している。 

北は札幌市から、南は熊本市まで、日本大会は12の都市が会場になっているが、各自治体は3億円という拠出金を負担し、合計36億円は、大会組織委員会に入る。
もちろん、自治体が行うラグビー場の改修費などはこれに含まれていない。
さらに、財界から総額38億円を目標に集める寄付金を募る予定だ。

以上のように2019年の日本大会の入場料収入が芳しくなくて、WRに拠出金が払えなかった際に初めて補填というはなしが出て来るのであって、森氏の100億円は、思い違いか、理解不足ではないだろうか。
もしくは、ザハ・ハディッドに支払う違約金がほぼ同じ金額であるので、混同しているのではないだろうか。

●サッカー、ラグビーの主な大会の1試合あたりの平均観客数

①1994年 サッカーW杯アメリカ大会 68,991
②1980年 モスクワ五輪サッカー 56,926
③1988年 サッカーユーロ西ドイツ大会 56,656
④2014年 サッカーW杯ブラジル大会 53,592
⑤2006年 サッカーW杯ドイツ大会 52,401
⑥1968年 サッカーユーロイタリア大会 52,183
⑦2015年 ラグビーW杯イングランド大会 51,621
⑧1966年 サッカーW杯イングランド大会 51,094
⑨1970年 サッカーW杯メキシコ大会 50,124
⑩2010年 サッカーW杯南アフリカ大会 49,670

サッカー、ラグビーの主な大会の1試合あたりの平均観客数をまとめてみた。
ベスト10の内、サッカーが9、ラグビーが1だが、その1が今年のイングランド大会だ。
イングランドは、史上初めて開催国ながら決勝トーナメントに進めなかったが、大会そのものは大成功。
1試合当たりの平均観客数は、50年近く前のサッカーW杯イングランド大会とほぼ同じという興味深い結果が出ている。
1966年のサッカーW杯イングランド大会は、サッカーの母国であるイングランドで初めてW杯が開催され、イングランドが初優勝を飾った大会である。
その伝説のW杯とほぼ同じ観客を集めた、イングランドのラグビーファンの懐の深さが窺い知れる。


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October 19, 2015

ラグビーW杯 4強はアシックス2、アディダス、ナイキ

ニュージーランドに、カンタベリーというブランドのアパレルメーカーがある。
ラグビーのジャージのブランドとして、世界的に有名だ。
かつて、ニュージーランドに旅行に行った日本人は、カンタベリー社製のオールブラックスのレプリカジャージをお土産に買ったものだ。

ところが2009年、アディダス社がオールブラックスの公式サプライヤーになると突然発表された。
10年間で総額7000万ドル以上という大型契約である。
2011年に地元ニュージーランド開催のW杯、2015年のイングランド大会、さらに2019年の日本大会までアディダスを使うということ。
これをきっかけにラグビージャージ=カンタベリー社 という図式が崩れていった。

きょう未明、イングランド大会のベスト4が決まった。
組み合わせと着ているジャージのブランドは以下のようになる。

 10月25日 南アフリカ(アシックス) VS ニュージーランド(アディダス)
 10月26日 アルゼンチン(ナイキ) VS オーストラリア(アシックス)

W杯史上4強に北半球の国(協会)が残れなかったのは初、ついでにカンタベリー社ジャージのチームが4強に残れなかったのも初めてとなる。
アシックスが2か国のサプライヤーになれたのも快挙だが、そのどちらも勝ち残っているのは快挙だ。
アシックスがオーストラリアと交わした契約額は、ニュージーランドがアディダスと、イングランドがカンタベリーと交わした契約額に次ぐ巨額なものらしい。
南アフリカのラグビーファンは、元々アシックスのジャージに替えたことに不満だった。
それに加えて、アシックスの本社のある国に、初戦で歴史的敗北をするとは思ってもみなかっただろう。

●ラグビーW杯 公式ジャージブランド
(BLK) サモア、トンガ、フィジー、米国、ルーマニア
(カンタベリー) イングランド、アイルランド、日本、ナミビア
(アディダス) ニュージーランド、フランス、イタリア
(アンダーアーマー) ウェールズ、ジョージア、カナダ
(アシックス) オーストラリア、南アフリカ
(マカロン) スコットランド
(KooGa) ウルグアイ
(ナイキ) アルゼンチン

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October 08, 2015

かつてのラグビー日本代表には、NZ代表として日本を破った選手までいた

ラグビー日本代表の話題となるとどうしても出て来るのが、外国出身選手がいること。
私自身は、全く気にならないし、ラグビーとはそういうものだと思っているが、納得いかない人もいるみたいだ。
過去に日本代表には、これだけの外国出身の選手がいた。

●ラグビーW杯日本代表 海外出身選手数
1987年2名
1991年2名
1995年4名
1999年6名
2003年4名
2007年9名
2011年10名
そして2015年大会は10名。
加えて松島幸太朗は南アフリカ出身、父親はジンバブエ人で母親が日本人だ。
確かに少し多いかな。

ただ、主将のリーチマイケルのほか、トンプソンルーク、アイブスジャスティン、ホラニ龍コリニアシ、ツイヘンドリックは日本国籍保持者である。
見分け方としては、苗字前の間に「・」がある選手は外国籍。ない選手は日本国籍保持者となる。

長く五輪種目ではなかったので、国籍を重く見ないのがラグビーだ。
資格のルールも「代表強化に外国人を補強」という発想を前提としていない。

現在の規定では
・当該国で出生していること
・両親、祖父母のひとり以上が当該国で出生していること
・直前の3年間、当該国に居住していること
のいずれかを満たせばいいことになっている。
ただ「ひとり生涯に一カ国(協会)のみ」*という条件が付く。

かつては「ひとり生涯に一カ国(協会)のみ」と言う条件はなかった。
ということは、他の国(協会)の代表としてW杯に出場した選手が、ほかの国の代表としてW杯に出場することが可能だったのだ。

1995年のW杯は南アフリカで開催され、同国が地元優勝し大いに盛り上がった。
この大会でニュージーランドに挑んだ日本が、17-145という記録的大敗をしたことは、知っている人も多いかもしれない。
驚くべきことは、このときニュージーランド代表にいたグレアム・バショップとジェミー・ジョセフが、4年後の1999年大会では、日本代表としてW杯に参加したこと。
彼らは日本の社会人チームサニックスに所属し、3年以上日本に居住という条件を満たしていた。
ただし、あまりに都合がいいということで「ひとり生涯に一カ国(協会)のみ」が、その後付け加えられた。

もう一つ
余り知られていないが、日本代表のHCエディー・ジョーンズは、日本人の血を引いている。
エディー・ジョーンズは、1960年、軍人の父テッドさんと日系人の通訳、母ネリーさんの間に豪州タスマニアで生まれている。
選手としては、ニューサウスウェールズ州代表になるも、念願の豪州代表=ワラビーズには届かなかった。
なんと、奥さんは日本人で1995年に来日。
翌年は東海大でコーチ就任。
2001年から豪州代表監督。2003年W杯では、最強の呼び声が高かったニュージーランドを準決勝で破っている。

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October 04, 2015

日本代表8強の可能性は?

ラグビーW杯。サモア戦に勝利した日本の勝ち点は8。
一方、同じB組では南アフリカが、スコットランドを34―16で下し、勝ち点は11。
敗れたスコットランドは10になった。

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日本の8強入りの可能性を考えてみよう。
日本は、まず1次リーグ最終の米国戦で勝って勝ち点4を得た上に、4トライ以上を挙げてさらに1ポイントを積み上げても勝ち点は13。
南アフリカが7日の米国戦に勝てば勝ち点は15。
スコットランドは、10日のサモアに勝てば勝ち点14。
日本対米国は11日夜の米国戦を前に各組上位2チームによる準々決勝に進めない可能性が高い。
サモアに頑張ってもらうしかないんだな。

話は変わるが、スポーツ界の3大W杯は、サッカー、ラグビーそしてクリケット。
今回のラグビーW杯の開催国ングランドが、決勝トーナメントに進めなかったことを受けて、イングランドは直近の3大W杯でいずれもグループリーグで敗退したと嘲笑されている。

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September 21, 2015

W杯ラグビー 南ア戦を見て


電通の元専務というのはT氏ですよね。T氏の人脈はFIFAでありIOCであり、ワールドラグビー(旧IRB)に対してはどうなんでしょうか。
南ア戦に工作したとして得をするとするのは、2019年大会を成功裡に持っていきたい人たち=森氏が中心にいる。
あり得ない話ではないでしょう。
ただ、南アのラグビーは故マンデラ大統領の在職時の1995年に地元開催、優勝さらに民族融和にも多大な影響を与えた、米国の協力があったにせよ「インビクタス」のタイトルで映画化され大ヒットしました。
いわば、南アフリカにとっては、日本でいえば1964年の東京五輪のように歴史的意義がある。南アが将来のW杯再招致を考えている中、工作に応じた可能性は少ないのではないでしょうか。

W杯の組み合わせに日本に都合のいいように(勝てそうな国と一緒になる)圧力をかけた、ということは考えられます。
が、組み合わせが決まったのは2012年12月、2020年東京五輪が決まる随分前です。
T氏も何も、招致活動で大変だった時期です。
とは言えアジア代表と米大陸第二が同じ組になる、どちらも未定ながらアジア代表は90%以上日本になると見られており、米大陸第二がカナダであれ米国であれ、勝つ可能性は十分にあった。
特にカナダだったら、2011年大会で引き分けており、今度こそ勝ちたいと関係者は普通に思ったでしょう。

それでも工作までする可能性はないでしょう。
実際の日本代表対南アフリカ 生では見ていませんがラグビーの素晴らしいところが存分に楽しめたいい試合だったと思います。
次戦のスコットランドは、向こうも相当のプレッシャーを感じているでしょう。
好ゲームになるでしょうし、再び日本が勝つかもしれません。


>日本ラグビー協会やラグビー関係者は誰もこのような奸譎かつ不明朗なことに対して声を上げない。

安保法制に対して暴走する安倍氏に、自民党内部から誰も意見できないことに似ていると思いますよ。
こちらの件は、ちょっと時間がないのでいずれまた書きます。

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September 22, 2011

国立競技場改修へ 2

ニュージーランドで開幕中のラグビーW杯。
日本は、トンガに18‐31で敗れ、20年ぶりの2勝目はならなかった。
トンガ・カナダ戦での2勝を目標に、ニュージーランド戦は主力を温存させたにも関わらず、完敗だった。
日本開催は2019年。
強化の時間は、ありそうでない。


さて、ラグビーW杯日本大会は、10会場で開催する計画だが、国際ラグビーボード(IRB)の基準にはメーン競技場として8万〜10万人を収容できる競技場が必要とある。
現段階でメーン競技場となりそうなのは

日産スタジアム
国立競技場

の二つである。
過去のW杯の例を見ると、現在開催中のニュージーランド大会と1995年の南アフリカ大会のメーンスタジアムの収容は60000人前後。
これだったら横浜の日産スタジアムでも十分のような気もする。
が、超党派の国会議員で作る「日本大会成功議員連盟」は国立競技場をメーン会場とするため、8万人規模の競技場に再整備するよう求めていくことを決議している。
いわば、2020年東京五輪の招致の可否に関わらず、国立競技場の改修は決まったということだ。

この議員連盟には、民主党、自民党から共産党まで100名近くの議員が属し、事務局長は石森久嗣衆議院議員で慶大時代にはラグビー部に所属していた。(石森氏は後に北里大学医学部も卒業しラグビー部のチームドクターも務めた)

ちなみに日本ラグビーフットボール協会会長は元総理大臣の森喜朗氏。
森氏自身は、早稲田にラグビーで入学したものの、1ヶ月で逃げてしまったツワモノだ
日本体育協会会長も務め、五輪招致やラグビーというと必ず出てくる森氏である。


●ラグビーW杯 過去のメーンスタジアムと決勝戦
1995年 南アフリカ大会 
(決勝カード)南アフリカ 対 ニュージーランド
(競技場)ヨハネスブルグ・エリスパーク
入場者数:63,000人

1999年 ウェールズ大会 
(決勝カード)豪州 対 フランス
(競技場)カーディフ・ミレニアムスタジアム
入場者数:72500人

2003年 豪州大会
(決勝カード)豪州 対 イングランド
(競技場)シドニーテルストラスタジアム(旧スタジアム・オーストラリア)
入場者数:82,957人

2007年 フランス大会
(決勝カード)イングランド 対 南アフリカ
(競技場)サンドニ・フランススタジアム
入場者数:80430 人

2011年 NZ大会
(決勝カード)?
(決勝の競技場)オークランド・エデンパーク 
収容人数:60000人

2015 イングランド大会
(決勝の競技場)ウェンブリー・ミレニアムスタジアム
収容人数:90000人

2019 日本大会
(決勝の競技場)新国立競技場?

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October 03, 2008

ラグビーW杯 日本は2015年、19年に立候補

日本ラグビー協会は30日、2015年と19年ワールドカップ(W杯)招致に向け、国際ラグビーボード(IRB)に対して入札の意思を正式に表明したと発表した。南アフリカ、オーストラリアなども招致を目指すとみられており、両大会の開催国が同時決定する来年7月まで激しい招致合戦が繰り広げられそうだ。
日本は11年大会招致でニュージーランドに敗れた後、15年大会招致を目指してきたが、今年7月にIRBが15、19年の2大会開催地を同時に決定する方針を決めたため、意思表示期限となったこの日、両にらみで立候補することを決めた。
8月には招致に関心を示した国がIRBから発表され、南ア、豪州、イタリアやイングランド(15年大会のみ)などが名を連ねた。大会概要など入札文書提出締め切りは来年5月8日、開催地を決めるIRB理事会は同7月28日に行われる。(産経新聞)

●ラグビーW杯立候補国

2011年大会

2015年大会

2019年大会

日本

×

オーストラリア

アイルランド

イタリア

スコットランド

南アフリカ

×

ウェールズ

イングランド

ロシア


2011年大会は日本、南アフリカ、ニュージーランドが立候補し、ニュージーランドでの開催が決まっている。

2011年大会の招致に関する記事はここ。

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June 18, 2006

宿沢広朗氏逝く

ラグビーの元日本代表SHで、日本代表監督も務めた宿沢広朗(しゅくざわ・ひろあき=三井住友銀行取締役・専務執行役員)氏が17日午後0時53分、心筋梗塞(こうそく)のため群馬大医学部付属病院で亡くなった。55歳。

埼玉県立熊谷高等学校でラグビーをはじめ、早稲田大学政治経済学部入学(この年東大紛争で東大入試が中止、やむなく早大へ進学した)。2年生で初代表。日本代表キャップ3。
 
1973年住友銀行(当時)入行。
7年半ロンドン支店勤務。  

1989年~91年日本代表監督。
1991年第2回ラグビーW杯ジンバブエ戦(52-8)で日本代表のW杯史上唯一の勝利を挙げた。

合掌


荒ぶる吹雪の逆巻くなかに

球蹴る我等は銀塊くだく

早稲田のラグビーは斯界になびき

いざゆけ我等がラグビーワセダ

ラ ラ ワセダ ラ ラ ワセダ

ラ ラ ラ ラ ワセダ

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November 18, 2005

ラグビー界の体質は国連安保理なみ?

ラグビーW杯招致団に参加していた森日本ラグビー協会会長は「同じメンバーで(開催地を)たらい回しにしていいのか、と私たちは訴えてきた。それが最終的には通じなかった」と無念さを隠さなかった。(毎日新聞11月18日)

本命と思われていた南アフリカが最初に脱落し、日本開催に期待を抱かせたが、ラグビー大国ニュージーランドに持っていかれてしまった。

決戦の日に至るまでの英国、アイルランドの有力紙は非常に日本に好意的で、たとえば英国「サンデータイムズ」紙 11月13日「日本で開催すれば、ラグビーのグローバル化を強調し、アジア市場を活気づけ、新しい側面を見せることができ、古い体質から抜け出すことができる。ラグビーの未来に布石を打つよりも、東京のビールの値段がちょっと高いことのほうが重要な人々は恥をしるべきだ」と日本での開催を強く支持していた。ほかにも昨日の当ブログでも紹介したように「TIMES」紙は、「日本に一票を」とキャンペーンを張っていた。
英国のニュースサイトを読み比べていれば、日本の招致は既定の事実かと、錯覚してしまいそうな勢いだった。

五輪の開催地決定の際には100人を超すIOC委員が一人1票で投票する。
一方、ラグビーのW杯はイングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランス、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ共和国の8カ国はIRBの創設者協会(ファンデーションユニオン)として2票ずつ持つ。
事実上、イギリスだけで6票。今回開催を争った南アフリカ、ニュージーランドとも2票を持ち、ニュージーランド開催決定で、創設者協会の持ち回り開催がまたも続くことになった。イギリスのメディアが訴えた古い体質の打破はやはりできなかった訳だ。
投票結果が公表されない点も隠蔽体質が覗く。

今回の日本協会の挑戦も、国連安保理あるいは既得利権に群がる族議員に跳ね返されたかのようで、森氏にとっては皮肉にも映る。

ラグビーのW杯がサッカーのW杯に追いつくことはなく、せいぜい日本の言いなりに世界大会の日本開催を続けるバレーボールといい勝負だ。

11月19日追記
招致団による投票分析は次の通り。

 ▽日本10票(イングランド2、フランス1、イタリア1、欧州地区1、豪州2、アフリカ地区1、アルゼンチン1、カナダ1)

 ▽NZ11票(ウェールズ2、スコットランド2、アイルランド2、フランス1、南アフリカ2、オセアニア地区1、アジア地区1)
(読売新聞) - 11月19日

アジア地区代表で投票したはジェイミー・スコット理事は香港協会所属ながら、NZの出身。投票後はNZ招致団と行動を共にしたという。

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November 17, 2005

ラグビーW杯はニュージーランド

In case we need to spell it out, that means 'Vote for Japan
英TIMES紙より
times

開催国はニュージーランド!


毎日新聞より

ラグビーW杯:11年開催はNZで 日本は落選

日本の悲願はならなかった。国際ラグビー機構(IRB)は17日、理事による投票の結果、
11年ワールドカップ(W杯)の開催地をニュージーランドに決定。ラグビー復興の切り札として招致活動に力を入れた日本は、決戦投票に残ったものの、土壇場で落選した。

ラグビーが国技のニュージーランドは長年のラグビー発展への貢献を強調。世界最強の「オールブラックス」との対戦を引き換えに各国の支持を集めたとみられ、競技施設の小ささや、老朽化の批判を退けた。

日本は昨年10月に森前首相を会長とする招致委員会を発足させた。「日本への投票は未来への投票」をキャッチフレーズに「アジア初のW杯開催によるラグビーのグローバル化」のほか、警備・治安の良さ、
多数の国際企業の支援、競技場が新しいこと、競技人口も13万人と他のラグビー大国に負けない--と訴えてきたが、ラグビーの普及率の高さと収益の確実性を求めるIRBには届かなかった。

ニュージーランド案によると、W杯は同国最大の都市オークランドなど5会場で開催される。第6回W杯(07年)はフランスで開催される。

11年の開催地には日本、ニュージーランドのほか、第3回大会(95年)を開催した南アフリカが立候補した。
この日は候補国を除くIRB理事(19人)がまず投票を行い、最も得票の少なかった南アが落選。次いで残る2カ国の決選投票でニュージーランドが過半数を獲得して選ばれた。

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