コダック経営破たん かつてはIOCと蜜月
かつて世界でフィルムを作っている会社は4社しかなかった。
アメリカのコダック
日本の富士フィルムと小西六(サクラ・現コニカミノルタ)
ドイツのAGFA
中でもコダックのシェアは圧倒的で、富士フィルムはその牙城を切り崩すため、スポーツ分野に目を付けた。
IOCと蜜月だったコダックに対し、富士が近づいたのはFIFAだ。
富士フィルムは、1982年W杯スペイン大会から2006年ドイツ大会まで公式スポンサーだった。
ところが、1984年のロサンゼルス五輪の際に富士、は地元のコダックを差し置いて公式スポンサーに就いた。(このときは男子バレーの全日本に、多くの富士フィルム所属の選手が在籍していたことも多少関係する。)
ロス五輪での失態を取り返そうとコダックは、TOPといわれるIOCのスポンサーを、制度が始まった1988年から北京五輪の2008年まで務めた。
近年、そのスポンサー料は一大会5500万ドルともいわれていた。
その一方で世の中は、フィルムからデジタルへ一気に変わっていく。
デジタルカメラを最初に開発した企業でもあったコダックだったが、日本企業の技術力について行けなかったのは周知の通りだ。
富士フィルムといえば、日本の正月のテレビに欠かせないCMを作ってきたが、近年化粧品分野のCMが目立っている。
今年は樹木希林に中島みゆきと松田聖子が絡むCMをよく見ただろう。
3年前の時点で、同社の売り上げの内フィルム関連は既に5%を割っているという。
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