2020年五輪東京招致に向けての雑感
ロゲIOC会長はかつてこんなことを言っている。
五輪招致の支持率は、五輪の開催都市決定直後に高く、その後、建設が進み不便が増すと低くなるなど変動するものだ。
ただ、歓迎されないパーティーには行きたくないのも人情。
2000年シドニー五輪のように、街を歩いていても歓迎ムードがあふれていると素晴らしい体験となる。
2020年夏季五輪招致のIOC調査による東京の支持率(2回目)は70%。
1回目の同調査の47%から大幅に数字を挙げたばかりか、2012年のロンドンの68%を上回る数字だ。
前回(2016年)の東京の支持は56%だったが、コペンハーゲンで開かれたIOC総会の記者会見で、IOC選手委員だったペルニラ・ウィベルグ(スウェーデン)から『いの一番』に
『支持率30%台じゃ招致の見込みはないんじゃないの』
と言われ、一気に場が白けてしまった。
ウィベルグの質問は仕込みだったのではないか?今でもそう思う。
因みに、筆者が知りうる立候補都市の支持率の最も低かったのは、2004年大会に立候補したそのスウェーデンのストックホルムの40%。
根回しを嫌う国民性などと言われていた。(もちろん落選)
●過去の夏季五輪立候補都市の支持率(太字は開催決定都市)
2008年
北京 96%
イスタンブール 86%
トロント 71%
パリ 66%
大阪 52%
2012年
マドリード 91%
パリ 85%
モスクワ 77%
ロンドン 68%
ニューヨーク 59%
2016年
マドリード 85%
リオデジャネイロ 85%
シカゴ 67%
東京 56%
2020年
イスタンブール 83%
マドリード 76%
東京 70%
よく見ると面白いことが判る。
マドリードの支持率は、立候補を重ねる度に低くなるのだ。
2012年 91%
2016年 85%
2020年 76% のように。