サッカー日本代表を巡るおカネのはなし(3) コートジボワール戦 本来は7時キックオフだった 試合の時間を変更する日本のTVマネー
15日にNHKで放送されたブラジルW杯日本対コートジボワール戦の平均視聴率が、関東地区で試合後半(午前10時59分~)に46・6%と高視聴率を記録したことが、ビデオリサーチの調べで分かった。
また試合前半(午前9時45分~)は42・6%とこちらも高い数字を記録した。
前回南アフリカ大会の日本代表初戦カメルーン戦(NHK)では試合前半に44・9%、試合後半に45・5%を記録しており、後半の視聴率では前回大会を上回る視聴率となった。
コートジボワール戦は、日曜の午前10時からという比較的テレビ観戦に向いた時間だったため、好視聴率が出た。
が、この試合現地では午後10時キックオフということになる。
試合終了は深夜12時を回るなんて、ブラジルといえどもあり得ない。
実はこの試合元々は現地時間の午後7時キックオフの予定だったが、日本側の要請で変更になった経緯がある。
下記がその証左となる2013年12月8日の朝日新聞の記事。
国際サッカー連盟は7日、暑さなどを考慮して1次リーグ7試合の開始時間を変更し、日本―コートジボワール戦は現地6月14日午後7時から午後10時になった。とある。
午後7時も午後10時も、暑さという点では大きな違いはないだろう。
日本の視聴者ができるだけ見やすい時間にしたと見るべきだ。
同様の時間変更は、2006年のドイツW杯の際もあったのでおどろくべきことではないが、今大会の全世界のテレビ放映権2000億円のうち、日本が負担しているのは400億円であることはあえて書いておこう。
ちなみに米国は2010年大会と2014年大会と合わせて4.25億ドルを払っている。
英語放送であるESPNが役1億ドル。
そしてスペイン語のネットワークUnivisionが3.25億ドルだ。
●ワールドカップ日本向けの放映権料と日本戦のホスト局
1974年 西ドイツ大会 940万円 東京12ch(=当時)のみ負担
1990年 イタリア大会 6億円 NHKのみ負担
1994年 アメリカ大会 6億円 NHKのみ負担
1998年 フランス大会 6億円 NHKのみ負担
日本対アルゼンチン、対クロアチア、対ジャマイカともにNHKの放送。
アジアオセアニア放送連合に加盟していたTBS以外の民放はダイジェストの映像も使えなかった。
2002年 日韓大会 65億円
日本 対ベルギー(NHK) 対ロシア(フジ) 対チュニジア(朝日) 対トルコ(NHK)
2006年 ドイツ大会 160億円
日本対豪州(NHK) 対クロアチア(朝日) 対ブラジル(NHK)
2010年 南アフリカ大会 250億円
日本対デンマーク(NTV) 対オランダ(朝日) 対カメルーン(NHK) 対パラグアイ(TBS)
2014年 ブラジル大会 400億円
日本対コートジボワール(NHK) 対ギリシャ(NTV) 対コロンビア(朝日)