平昌の真実Ⅵ ジャンプ台はFIS公認取り消し 選手は長野五輪から変わらず
2018年に韓国・平昌で行われる冬季五輪のジャンプ会場がすごい。
この施設はアルペンシアリゾートというところに533億ウォンをかけて2008年に作られた。
ところが、難がある。
風の吹きさらしになっているのだ。
2月26日に行われるはずだった全国冬季体育大会スキージャンプは強風のため中止になった。
韓国の新聞にこんな記事が載った。
国際スキー連盟(FIS) 規定によれば風速が平均秒速3m未満の時だけ競技ができる。 しかし平昌の2月平均風速は秒速4m、最大風速は秒速9mに至る。 競技を取り消した 26日風速は 8.9mだった。 平昌競技場は跳躍台周辺に風を阻む地形が全然ない。 FISは去年2月平昌冬季オリンピック準備状況を点検しながらスキージャンプ場の地形と風速が規定に達していないと指摘し、8月には使用不可決断を出した。
遡ること2013年10月には競技場の選手輸送施設(リフト、ゴンドラ)と電光板など熱の種類施設を補いなさいと要求した。が、平昌オリンピック組織委員会(組織委)は対策をしなかった。
このジャンプ競技場は、2009年5月22日受けたFISの公認が去年12月31日に取り消されている。
ここでのジャンプ競技は無理だ。
五輪本番まで3年を切った、今からジャンプ場を作るにしても1000億ウォンかかると言われている。
ジャンプの韓国代表の選手たちも、2年間国内でトレーニングができず、もっぱら海外で行っていると言う。
韓国のジャンプ選手と言えば、1998年の長野五輪の際に14歳から16歳の少年たちが参加して来たのが、最初だ。
先にスウェーデンのファルンで世界ノルディック選手権行われた。
次回冬季五輪開催国の韓国も数人の選手が参加していたが、ジャンプ団体に出場した4人のうち、3人までが、
あの長野の当時少年だった選手である。
あれから17年も経つというのに全く競技人口が増えていないらしい。
崔興喆(33歳)、金鉉起(31歳)、崔鎔直(32歳)の3選手は、長野、ソルトレークシティ、トリノ、バンクーバー、ソチ五輪出場。
姜七求(30歳)は、長野を除く4大会出場。
なお、彼らの名誉のために言っておくが、2003年に青森で行われた冬季アジア大会のジャンプ団体では、この4人で日本を破って優勝した。
また、ユニバーシアードでも2003年、2009年には優勝している。
●2015年世界ノルディック選手権 ジャンプ団体 参加13か国