28年間に7個の金メダルを獲った選手と24年間に13個のメダルを獲った選手
リオデジャネイロ五輪の見どころのひとつに3人の選手の五輪個人4連覇への挑戦がある。
これまでの120年間の五輪史で4連覇を成し遂げたのは、アル・オーター 陸上円盤投げ56・60・64・68年とカール・ルイス 陸上走り幅跳び84・88・92・96年の2人しかいない。
リオ五輪で4連覇に挑むのは女子レスリングの伊調馨、吉田沙保里と競泳マイケル・フェルプス(100mバタフライ・200m個人メドレー)の3人だ。
(但し、マイケル・フェルプスはまだ五輪代表に決まってはいない。)
4連覇というと足かけ12年を要するが、団体種目では6連覇を達成した選手がいる。
フェンシングの史上最高の選手と言われているアラダール・ゲレビッチ。
フェンシング・サーブル団体で1932年のロサンゼルスから1936年ベルリン、1948年ロンドン、1952年ヘルシンキ、1956年メルボルン、1960年ローマと6大会連続で金メダルを獲得している。
よく見てほしいのはその開催年だ。28年間に渡っている。
第二次世界大戦のため、五輪は1940年と44年の大会が中止になっている。
その2大会分の空白がありながらの6連覇なのだ。
最初の金メダルの時は22歳だったが、最後の金メダルはなんと50歳である。
実はほぼ同時期に、イタリアにはエドアルド・マンジャロッティというフェンシングの選手がいた。
この選手もアラダール・ゲレビッチに劣らない超人で、1936年から1960年にかけての五輪で、金メダル6、銀メダル5、銅メダル2個の合計13個のメダルを獲った。
出場した種目の中でメダルが獲れなかったのは、1956年メルボルン五輪のフルーレ個人の1回だけ。
五輪とは超人たちの祭典であると思うが、時として信じられないような超超人が現れる。