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August 13, 2016

アンソニー・アービン 35歳で16年振り2度目の50m自由形を制す

今日行われた男子50m自由形は歴史的なレースである。
米国のアンソニー・アービンは、2000年のシドニー五輪の同種目に優勝しているが、16年後今大会の50m自由形を21.40で泳ぎ、再度金メダルを獲った。

2000年のアンソニーは19歳、今大会の彼は35歳、競泳の金メダリストの最高齢を更新した。
アンソニー・アービンは2003年に一度水泳界を離れるが、2012年に現役復帰する。
ロンドン五輪の50m自由形は21.78。
シドニーの自身の金メダルタイムを上回ったが、5位に終わっている。

●2000年シドニー五輪 男子50m自由形
1.アンソニー・アービン(米) 21.98 19歳
1.ゲイリー・ホールjr(米) 21.98

●2016年リオデジャネイロ五輪 男子50m自由形
1.アンソニー・アービン(米) 21.40 35歳
2.フローラン・マナドゥ(フランス) 21.41

シドニー五輪 男子50m自由形。
アンソニー・アービンは、同じ米国のゲイリー・ホールjrと競い合って同じ21.98でゴールした。
電気計時の場合、小数点以下はいくらでも細かく計測は可能だが、競泳は1/100秒まで同タイムの場合は同着とすることが決められている。

というのも、まだ電気計時が始まったばかりの1972年ミュンヘン五輪の男子400m個人メドレーで、1位と2位の差がわずかに2/1000秒差だったことがある。
この場合、1位と2位の選手の差は、3ミリ程度でしかない。
同着のルールはこれが契機となった。

五輪の水泳決勝で金メダルが同着となったことが3回ある。

1度目は、1984年ロサンゼルス五輪の女子100m自由形
1.ナンシー・ホグスヘッド (米)55.92
1.キャリー・スタインサイファー (米)55.92

2度目が2000年シドニー五輪の男子50m自由形。

そして、3度目が今大会女子100m自由形。
1.シモーン・マニュエル(米) 52.70
1.ペニー・オレクシアク(カナダ) 52.70

リオ五輪の競泳は同着が相次いだ。
マイケル・フェルプスの2種目目の4連覇が掛かっていた100mバタフライは、シンガポールのジョセフ・スクーリング50.39で、同国初の金メダルを獲った。
が、マイケル・フェルプス(米国)、チャド・レクロー(南アフリカ)、ラースロ・チェー(ハンガリー)の3人が51.14で2位に入った。
競泳で銀メダリストが同着3人は史上初のこと。

また、女子100m背泳ぎでは、カイリー・マッセ(カナダ)と傅園慧(中国)が同着で3位に入った。
メダリストが同着となるレースが1大会に3レースあったのは初だ。

なお、陸上女子走り高跳びに、ウルリケ・マイフェルト(西ドイツ当時)が1972年16歳と1984年28歳の2回、12年の間をおいて獲っているが、アンソニー・アービンの16年振りの金メダルは、この記録を上回ることになる。

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