リレーでメダルを獲った国で、予選しか泳がなかった選手にメダルが授与されるか?
今日行われたリオ五輪競泳400mリレーでアメリカチームは世界新記録となる3分09秒92で金メダルを獲得し、前回ロンドン五輪でフランスに奪われた金メダルを奪回した。
決勝を泳いだアメリカの4人はケーレブ・ドレッセル、マイケル・フェルプス、ライアン・ヘルド、ネイサン・エイドリアン。
4人のタイムは48.10、47.12、47.73、46.97。
400mで3分09秒92とは、100mあたり47秒48という驚異的なタイムになる。
100mの現在の世界記録は、セザール・シエロフィリョ(ブラジル)の46秒91。
但しこの記録は2009年に高速水着の時代にだされたものだ。
昨日夜の、同種目予選でアメリカチームは3分12秒23の世界新記録を出している。
このときのメンバーはジミー・フェイゲン、ライアン・ヘルド、ブレイク・ピエロニ、アンソニー・アービン。
決勝では、ライアン・ヘルド以外の3人を変えてきたのだ。
ここで疑問がひとつ。
決勝を泳いだ4人に金メダルが授与されるのは当然として、予選のみ泳いだ3人は何ももらえないのか?
答えは、全員に金メダルが授与される。
表彰式で授与されているのが4人のみのため、メダル獲得チームの決勝に出場していないメンバーにメダルは授与されていないように思われがちだが、実はメダルを手にしている。
これは陸上でも同じことだ。
仮に予選を泳いだ(走った)選手にドーピング違反が発覚すれば、メダルを授与された全員のメダルが剥奪されるのが基本。(ただしCAS裁定に異なることもある。)
日本チームは、2012年のロンドン五輪の400mメドレーリレー男子は、予選、決勝共に入江陵介、北島康介、松田丈志、藤井拓郎の4人で泳いだが、金メダルのアメリカは予選と決勝とで4人すべてのメンバーを代えた。
また銅メダルのオーストラリアは、予選と決勝とで2人メンバーを代えている。
選手層の厚い両国ならではといえるだろう。