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August 27, 2016

リオ五輪のハンマー投げは32年ぶりに80m超ならず

室伏広治氏が現役を引退し、リオ五輪のハンマー投げに日本人選手が一人も出場していなかったためうっかりしていたが、今回の男子ハンマー投げは80m以上投げた選手が一人も出なかった。
金メダリストは、タジキスタンの34歳ジルショド・ナザロフで記録は78m68。
金メダリストが80mを超えなかったのは、東側諸国がボイコットしたロサンゼルス五輪以来32年ぶりだった。

●ハンマー投げの金メダリスト 1984年以降
2016 ジルショド・ナザロフ(タジキスタン) 78m68
2012 クリスティアン・パルシュ(ハンガリー)80.59 80m以上1人
2008 プリモジュ・コズムス(スロベニア)82.02 80m以上5人
2004 室伏広治(日本)82.91 80m以上1人
2000 シモン・ジョルコフスキ(ポーランド)80.02 80m以上1人
1996 バラージュキス(ハンガリー)81.24 80m以上3人
1992 アンドレイ・アブドゥバリエフ(EUN)82.54 3人
1988 セルゲイ・リトビノフ(ソビエト)84.80  80m以上4人
1984 ユーハ・チアイネン(フィンランド)78.08


ジルショド・ナザロフは4回目の五輪で自身初どころか、タジキスタン初の金メダルとなった。
ナザロフは、実はアジア大会3連覇の偉業を継続中だ。

2002年の釜山大会に初出場し58.39mで9位になって以降、 2006年ドーハ大会74.43m優勝、2010年広州大会76.44m優勝、2014年仁川大会78.55m優勝とアジアでは敵はない。

引退した室伏広治も、2002年釜山のアジア大会に78m72で優勝すると、2年後のアテネ五輪に82m91で金メダルを獲った。
陸上競技において、アジア大会の優勝者が2年後の五輪で金メダリストになったケースは、ほかには女子マラソンの高橋尚子が1998年バンコクアジア大会優勝、2000年シドニー五輪金メダルなどほとんど例がない。

カタールの走り高跳びのムタズエサ・バルシムも、アジア大会は2010年広州(2m27)、2014年仁川(2m35)を制しているが、五輪は2012年銅メダル(2m29)、2016年銀メダル(2m36)と五輪を制するまでは至っていない。
その点からもナザロフは快挙であると言える。

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