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September 19, 2016

パラリンピック日本選手団初めて金メダルゼロに終わる

リオデジャネイロパラリンピックが閉会した。
選手の皆さんには大変お疲れ様でしたと言いたい。

日本では、これまで同じスポーツであっても、五輪競技は文部科学省、障害者スポーツは厚生労働省、施設関係は国土交通省のように監督する官庁が異なっていた。
これが、パラリンピックで日本が十分な成績を残せない言い訳になっていた。

こうした複数の府省にまたがるスポーツ行政の窓口を一つにまとめて縦割りを直し、お金も一カ所に集め、選手強化や振興策を練るために作られたのがスポーツ庁である。
2014年4月より障害者スポーツも文部科学省に移管され、スポーツ庁が窓口となっている。

日本の2016年度のスポーツ関連予算は前年度比34億円増で過去最高の324億円となった。
2020年東京五輪・パラリンピックなどに向けた競技力向上事業は13億円増の87億円で、五輪が70億5千万円、パラリンピックが16億5千万円だ。

ご存じのようにリオ五輪で日本は、金メダル12個を含む41個という過去最大のメダルを獲得した。
一方のパラリンピックではついに金メダルはゼロ、銀メダル10、銅メダル14の合計24個のメダルに留まった。
金メダル争いという視点でみれば何と世界64位である。

男子テニスの国枝慎吾は、シングルスで3連覇を果たせず8強止まり。
国枝慎吾の車いすはアルミ製の市販車を使用した45万円ほどの車いすだと言う。
世界ランク1位だったステファン・ウデ(フランス)の車いすは、カーボン製の特注品で、1500万円以上の値段であると言われている。
4大大会では、度々国枝とダブルスを組んで出場しているそのウデでさえも、英国のゴードン・リードに敗れ4位でメダルに届かなかった。

どの競技も、驚くほどに進化し、レベルが上がっている。

リオデジャネイロパラリンピックは、12日間に22競技528種目が行われ、159ヵ国・地域4342人の選手が競い合った。

ここは重要な点だが、528種目ということはメダルの数は単純に3倍して1584。
4342選手を1584のメダル数で割ると約2.7。

参加した2.7人に1人がメダルを獲った計算になる。
しかも、柔道など銅メダルが2人出る競技もある。

今大会に130人以上が参加した日本選手団が、いかに不振であったか判るだろう。

五輪の場合、陸上競技の100mというともちろん1種目のみ。
文字通り世界で一番速い男を決めるレースだ。

ところがパラリンピックは陸上男子100mだけで
T11、T12、T13、T33、T34、T35、T36、T37、T38、T42、T43/44、T45/46/47、T51、T52、T53、T54と障害の程度によってクラスが分かれ、16種目も行われていることもパラリンピックの大きな特徴だ。

 

●2016年リオデジャネイロパラリンピック 国別メダル獲得数

1
中国
107 81 51 239
2
英国
64 39 44 147
3
ウクライナ
41 37 39 117
4
米国
40 44 31 115
5
豪州
22 30 29 81
6
ドイツ
18 25 14 57
7
オランダ
17 19 26 62
8
ブラジル
14 29 29 72
9
イタリア
10 14 15 39
10
ポーランド
9 18 12 39
11
スペイン
9 14 8 31
12
フランス
9 5 14 28
13
ニュージーランド
9 5 7 21
14
カナダ
8 10 11 29
15
イラン
8 9 7 24
16
ウズベキスタン
8 6 17 31
17
ナイジェリア
8 2 2 12
18
キューバ
8 1 6 15
19
ベラルーシ
8 0 2 10
20
韓国
7 11 17 35
21
チュニジア
7 6 6 19
22
南アフリカ
7 6 4 17
23
タイ
6 6 6 18
24
ギリシャ
5 4 4 13
25
ベルギー
5 3 3 11
25
スロバキア
5 3 3 11
27
アルジェリア
4 5 7 16
28
アイルランド
4 4 3 11
29
メキシコ
4 2 9 15
30
エジプト
3 5 4 12
31
セルビア
3 2 4 9
32
ノルウェー
3 2 3 8
33
モロッコ
3 2 2 7
34
トルコ
3 1 5 9
35
ケニア
3 1 2 6
36
マレーシア
3 0 1 4
37
コロンビア
2 5 10 17
38
アラブ首長国連邦
2 4 1 7
39
イラク
2 3 0 5
40
香港
2 2 2 6
41
クロアチア
2 2 1 5
41
スイス
2 2 1 5
43
インド
2 1 1 4
44
リトアニア
2 1 0 3
45
ラトビア
2 0 2 4
46
シンガポール
2 0 1 3
47
ハンガリー
1 8 9 18
48
アゼルバイジャン
1 8 2 11
49
スウェーデン
1 4 5 10
50
オーストリア
1 4 4 9
51
チェコ
1 2 4 7
51
デンマーク
1 2 4 7
53
ナミビア
1 2 2 5
54
アルゼンチン
1 1 3 5
55
ベトナム
1 1 2 4
56
トリニダード・トバゴ
1 1 1 3
56
フィンランド
1 1 1 3
58
カザフスタン
1 1 0 2
58
スロベニア
1 1 0 2
60
ジョージア
1 0 0 1
60
バーレーン
1 0 0 1
60
クウェート
1 0 0 1
60
ブルガリア
1 0 0 1
64
日本
0 10 14 24

 

 

 

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