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October 26, 2016

辰巳国際水泳場で水球も競泳もシンクロも飛び込みもやろうというのか?

連日、東京五輪の会場変更がニュースになっている。
カヌー・ボートに続いて、水泳会場が問題になっている。

関係者の方には大変失礼ながら、多くの日本人にとってはカヌー・ボートよりも水泳、特に競泳の方が関心が遥かに高い。
東京五輪の400m個人メドレーでの、萩野公介、瀬戸大也の1・2フィニッシュはもちろん、池江璃花子や今井月にもメダルを獲って欲しいと誰もが思っているだろう。

短水路のW杯の東京開催に合わせて来日していた、国際水泳連盟FINAのマルクレスク事務局長が、小池都知事と会い、計画通りアクアティクスセンターを作れと要望したらしい。
FINAとしては当然だろう。

恐らく多くの人は水泳=競泳と言う認識なのだろうが、水泳は、競泳、シンクロ、飛び込み、水球、オープンウォータースイミング(OWS)の5競技に分かれ、全てFINAの管轄下にある。
FINAにとって、5つの競技が一気に行われる五輪も、世界水泳も会場選定は難題だ。

東京五輪ではその招致段階で、収容人数2万人の大型プール(アクアティクスセンター)を新設し、競泳/飛込/シンクロを実施しようと考えた。
子のプール、招致段階では321億円の施設整備費を見込んでいたが、683億円にも膨らんでしまった。

リオ五輪の水球には日本男子代表もアジア予選を突破し、32年ぶりに五輪出場を果たした。
が、5戦全敗でグループリーグ敗退に終わった。
五輪の男子水球に参加するチームは12か国。
一方、水球って男子だけだと思っている方も多いと思うが、2000年のシドニー五輪から女子も採用され、リオ五輪では8か国が参加した。
男女合わせて20か国が予選リーグを経てトーナメントをしてメダルを争う。
となるとかなりタイトな試合日程になる。

当初東京五輪では、ウォーターポロアリーナという名前の6500人収容の仮設プールを作り、水球のみを実施する計画だった。
が、費用の面からこれを中止、辰巳国際水泳場に変更になった。
これが2年前の2014年のことだ。

この頃、他の競技も相次いで会場が変更になり、8キロ圏内に競技会場が集約されるというコンパクトな東京五輪は、早くも計画倒れになった。

主な会場変更は以下の通りだ。
 ・セーリング 若洲オリンピックマリーナ⇒江の島(藤沢市)
 ・自転車 有明ベロドローム⇒ベロドローム(伊豆市)
 ・馬術 夢の島競技場(江東区)⇒馬事公苑(世田谷区)
 ・バドミントン 夢の島ユースプラザアリーナA(江東区)⇒武蔵野の森総合スポーツ施設(調布市)
 ・バスケットボール 夢の島ユースプラザアリーナB(江東区)⇒さいたまスーパーアリーナ(さいたま市)
 ・フェンシング、テコンドー、レスリング 東京ビッグサイト(江東区)⇒幕張メッセ(千葉市)

そして東京五輪開幕まで4年を切った今、カヌー、ボート競技の「海の森水上競技場」、水泳会場「オリンピックアクアティクスセンター」と、バレーボール会場「有明アリーナ」の3競技場が、建設費の増大などを問題視され、代替地での開催や、規模縮小が検討されている。

代替地の案を見て驚いた。
競泳、シンクロ、飛び込みのアクアティックセンターの建設を中止し、競泳、シンクロ、飛び込みのすべてを辰巳国際国際水泳場に移すそうというものらしい。

こんな代替案を考えているのは、よっぽどの素人だろう。
前述のように既に辰巳では男女の水球をやることが決まっている。
しかも17日間の五輪開催中14日の試合日を予定している。
その辰巳でさらに競泳やシンクロなどできるはずがない。

更に辰巳は固定席が3600しかない。
水球開催時には仮設席を加え、約4900席に増やすという計画だった。

近年の五輪の競泳会場の収容人数は2万人。
どんなに少なくとも15000人は必要だ。

辰巳は運河に面しており、収容人数を増やすことは非常に難しい。
さあ小池都知事よどうする?




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